どうなる「トランプ・アメリカ」、世界から注目集めた大統領選
8日投開票の米大統領選は米東部時間の9日未明(日本時間同日午後)、共和党候補のドナルド・トランプ氏の獲得選挙人数が勝敗ラインの270人を突破することが確実となり、トランプ氏がニューヨーク市内で勝利を宣言した。
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トランプ氏は「自分たちの運動はスタート地点に立ったところだ」と強調し、「皆さんが誇れる大統領になる」と述べた後、「私はこの国を愛している」という言葉で演説を結んだ。
その一方で、やはり「トランプ・アメリカ」に対する不安は拭いきれない。繰り返される問題発言、差別的な見解、浮き彫りになる過去のスキャンダル。さらには日本に対してもあまり好ましくない発言をし、日本経済、日本企業に対する影響も懸念される。
いくつか、トランプ氏の問題とされる発言をまとめてみた。
◆ 2015年12月:トランプが自身のサイトで出した声明における発言
『米当局が事態を把握できるまでの間、イスラム教徒をアメリカ入国禁止にすべきだ。』
イスラム教徒への差別的発言は世界を敵に回した。一方で、相次ぐテロにより生まれた一部の人々の内心を代弁したとして、支持も集めた。
◆ 2015年6月:トランプが大統領選出馬を宣言した時の発言
『(不法移民の流入防止のために)メキシコとの国境に「万里の長城」を建設し、メキシコにその費用を払わせる。』
メキシコ国民の反感を買うレイシスト的な過激発言となっている。
◆2005年:トランプ氏がメディアに発した言動
『私はスターだから女性に何でもできる』
多くの女性を敵にし、ヒラリー候補にも激しく非難された。大統領選を前に明らかにされたこの発言を受けトランプ氏は「私は変わった」と弁明していた。
◆2015年8月:トランプがMSNBCのテレビ番組「Morning Joe」に出演した時の発言
『日本から、何百万台もの車が、ひっきりなしに輸入されてくる。アメリカは、日本に何か買わせたか? 牛肉を輸出したが、日本は買いたがらない。これは貿易不均衡だ』
日本との今後の経済協力への不安を募らせる発言となっている。
では、今後「トランプ・アメリカ」による影響はどう出てくるのか。まず、もうすでに円高が始まっている。トランプ氏就任により不安を募らせた投資家たちが、安全通貨である日本「YEN」を買い始めた。そのため、円が急速に高くなっているのである。開票前、日本時間8日の時点では1ドル=104円であった「YEN」が「トランプ・アメリカ」誕生確率80%となった瞬間には1ドル=102円にまでなった。お金が動けばもちろん経済も動く。更には、「トランプ氏が大統領になったら移住する」と言っていた国民たちは少なくない。そのため、人が動くことも予測される。
「トランプ・アメリカ」誕生による今後の経済動向にはまだ不透明な部分が多い。しかし、たしかに過去の発言や行動に不安は募る部分もあるが、それよりも大統領となる今、これからの政策で実際にどう今のアメリカを変えていくか、大統領としての姿勢に注目していきたい。
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