ミャンマー、日系工場労働者の抗議に対して、未解決のまま
ミャンマー中央仲裁評議会は、9月14日にヤンゴン地方域仲裁協議会がHlaing Tharyar工業地帯第3地区のサクラガーメント工場に対し下した判決を改め、ストライキ中の全316名の労働者を再雇用するという要件は支持するが、抗議中の1か月半の給与を支払うという条件は破棄した。
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また一方、8月に施行され、ストライキの原因となった新しい1日当たりのノルマは地方域評議会によって無効にされていたが、中央評議会は、(ノルマは)労働者代表と雇用主代表各2名によって構成される、工場の調停委員会によって調整されるべきとの判決を下した。「評議会の判定は新しい1日当たりの生産量を明らかにしていません。」15日、工場で4年間働くMa Thu Zar Winが述べた。「もし1日の生産ノルマが前と同じに戻れば、例えストライキ中の給与をもらえなくても喜んで仕事に戻ります」
労働者達は新しいノルマの噂を7月後半に聞ききつけ、現在の労働者数や設備ではその要件に見合うことはほぼ不可能と主張し、7月29日より工場の食堂にて抗議を開始した。地方域評議会の判決では、従業員の増員や新しいミシンの導入なしに新ノルマを適用することは認められなかった。
地方域評議会は8月31日にこの判決を下したが、工場の日本人オーナーであるイトウキヨカズ氏が労働者の再雇用を不服とし、中央評議会に控訴した。
中央評議会は、担当地区役員からの許可なしにストライキを開始したため、ストに参加した労働者は労働法に反しているとの判決を下した。
労働者によると、ストライキ中の労働者に対しては仕事に復帰する猶予が17日まで与えられるが、もし戻らない場合は解雇される、と15日夕方工場役員によって発表されたという。「もう我々の味方は誰もいない。どうすることもできないんです」とMa Thu Zar Winは述べた。
ミャンマー・タイムズは工場に赴き、工場役員との面談を求めたが、争議は解決しており、メディアに対するコメントはない、と警備員経由の回答を得ただけであった。労働争議中にも同社は、電話や訪問を通じて幾度となく工場役員への接触を図ったが、決して返答を得ることはなかった。
「我々はもっとお金が欲しいわけではないのです」オペレーターとして工場で10年間勤務するMa Wai Wai Aungは述べる。「1日当たりのノルマを元に戻して欲しいだけなのです。役員は製品の生産量を増やそうとしますが、それは全くもって無理なことなのです」
スト中の労働者の中には経済的に困難な者もいるが、どうすればよいか分からないという。何人かの労働者はピケッティング中に2度盗難にあい、携帯電話を失くしてしまった。
サクラガーメント工場は2006年に開設し、オーナーはミャンマー国内に他5つの繊維工場を運営している。
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