ミャンマーでカード時代幕開け、JCBや銀聯が参入
日本のクレジットカード会社大手、JCBは16日にミャンマーでクレジットカードの発行を開始した。同国には中国銀聯も参入を表明しており、カードの国内発行枚数は2018年末に最大で150万枚に急増する見込みだ。同国では長く現金決済が主流だったが、消費者の購買力向上やインフラの整備などによってカード化の波が押し寄せている。
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ミャンマーはアジアで唯一のカードビジネス空白地であった。1988年の軍事政権発足後、欧米の経済制裁の影響でビザ、マスターなど米大手の進出が遅れたほか、2003年の金融危機でも国内銀のカード発行が禁じられた。その後もビザ、マスターの利用者はほとんどが外国人観光客で、ミャンマー中央銀行の規制もあり両社とも現在も通常のクレジットカードを発行していない。
同国のカード化をけん引したのは、2011年に中銀と地元主要17行が共同で設立したミャンマー・ペイメント・ユニオン(MPU)である。2015年に地場銀行とMPUブランドのクレジットカードを初めて発行し、これまで人口の4%弱にあたる180万枚のカードを発行した。また、今年6月には中国銀聯と地場コーポラティブ銀行と共同で同国初となる海外でも使えるクレジットカードを発行すると発表した。
東南アジアではクレジットカードの発行が急速に増えている。主要6か国の15年の発行済み枚数は10年比35%増の約6900万枚で、20年には約8700万枚に増える見通しだ。しかし、ミャンマーではカードの決算端末台数が未だ7千台以下となっており、ホテルやレストランが中心だ。今後、カードの利用可能業態をいかに増やすのかが課題だ。
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