2019年11月12日

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カンボジア:EUで保留中のEBA決定がアパレル工場労働者に与える影響

カンボジア:EUで保留中のEBA決定がアパレル工場労働者に与える影響

今年2月11日欧州委員会が、『武器以外すべて(EBA)』の貿易特恵制度をカンボジアが失う可能性があると発表して以来、カンボジアで約80万人のアパレル工場労働者らが生活を失うことを恐れている。短編ドキュメンタリー映画では、非営利のシンクタンクMekong Future Initiative(MFI)が、縫製工らの日常生活や仕事の様子と、欧州議会によって決定される未来に対する懸念を映し出している。

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他の多くの発展途上国と同様に、カンボジアは現在、経済発展を促進するためにEBA制度を通じてEUに無税で輸出することが許されているが、基本的な分野でEUの基準に違反した場合、この地位は停止される可能性がある。今、カンボジアでは、フン・セン首相は一党制化への道を歩み、腐敗はいたるところにはびこり、政権は厳しさを増す方向に向かっている 
 
EBAの地位を失うことは、繊維・アパレル産業で働く主に一般の人々に影響を与える。関税と輸入割当がないので、カンボジアからの繊維・アパレル製品、履物、自転車の輸入はヨーロッパ諸国にとって特に魅力的なものになっている。カンボジアの年間輸出量85億米ドルのうちのEUのシェアは、繊維製品と履物で現在46%を占めており、カンボジアにとって最も重要な市場となっている。
 
一人の女工は、給料で家族4人を養っているだけでなく、近隣のバス運転手、食料品店、教師や他のサービス提供者の生活にも間接的に貢献している。映画で描かれているように、80万人以上の繊維・アパレル工場労働者は、何百万人もの人々に影響をあたえている。
 
「内戦の終結から25年の間に、カンボジアはEUの支援を受けながら急速かつ積極的に発展してきました。この進展がEBA離脱を通じて取り消されるのは、今や経済界と人々の懸念になっています。」と、Mekong Future Initiative(MFI)は10月31日に発表したプレスリリースで述べている。このNGOの目的は、メコン地域の市民の生活水準と機会を向上させるために、貿易、投資、起業家精神を促進することである。
 
ビデオでは、1997年から働いている女工Sek Hong の生活を垣間見ることができる。彼女は6ヶ月前にEUがEBA地位を撤回する可能性について聞き、このことで彼女の働く縫製工場が閉鎖されるかもしれないと心配している。個人的に、230-240米ドルの給料で毎月150-160米ドルの借金を支払うだけでなく、家事費用、学費、息子の為の他の費用を支払う彼女は、収入が途絶えれば、生活していくために友人からお金を借りなければならなくなることを意味している。新しい仕事を見つけることは難しいだろう。
 
カンボジアにおける人権侵害や労働者の権利の侵害に関するEUの正当な懸念と、サプライチェーンの中で最も脆弱な人々に影響を及ぼすEBA貿易状況の撤退の可能性を考えたとき、アパレル工場労働者は何をすべきか。いずれにせよ、国際労働組合や地方労働組合、カンボジア衣料品工業会(GMAC)、ベターファクトリーカンボジアのプログラムなど、抜本的な対策を講じる前に、出資者との対話が必要である。
 
ソース:apparelresource.asia/news/item_4096.html

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