インドネシア:10月に試験運行開始 首都圏LRT ブカシで都市開発も
運輸省は5日、首都圏をつなぐ軽量高架鉄道(LRT)「LRTジャボデベック」の東ジャカルタ区チャワン~チブブル間(14・89キロ)で、10月から試験運行を計画していると明らかにした。駅の設置が予定される東ブカシでは、LRTを核とした複合施設の建設が進められ、公共交通指向型開発(TOD)事業の進展が期待される。
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LRTジャボデベックは土地収用の問題から工事に遅れが出ており、商業運転は21年の開始を目標にしている。主要請負業者は建設大手アディ・カルヤで、国鉄が運営する。
計6路線が計画され、第1フェーズでは、チャワン~チブブル、チャワン~東ブカシ、チャワン~クニンガン~ドゥクアタスの3路線、第2フェーズでチブブル~ボゴールなど、さらに3路線を運行する。
アディ・カルヤは、LRTを中心とした都市開発「イースタン・グリーン」プロジェクトを進める。子会社のアディ・コミューター・プロパルティは1日、複合施設「LRTシティ・ブカシ・グリーンアベニュー」の建設に着工したと発表した。
グリーンアベニューの面積は約1・9ヘクタールで、アパート、ショッピングモール、駐車場を複合した3棟を建設する。住宅は計2800室超で、22年からの引き渡しを目指す。LRTでジャカルタに通勤するミレニアル世代を主なターゲットにするという。
公共交通の建設と都市開発で、自家用車での通勤による渋滞問題などの解消が見込まれる。
一方で、ルフット・パンジャイタン海事調整相は地元メディアに、LRT建設は計画から既に1年ほど遅れており、車庫建設に必要な土地収用も完了していないと話している。今後の工事の進展が注視される。
(じゃかるた新聞:大野航太郎)
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