2019年8月7日

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フィリピン: 邪魔者は消せードゥテルテ政治独裁への兆し

フィリピン: 邪魔者は消せードゥテルテ政治独裁への兆し

5月に行われた選挙でドゥテルテ与党は上下院選、地方選共に大勝し、これまでも強硬であった治安路線が更に強化されるのではと指摘されているが、その兆候が相次ぐ『人権派活動家』への殺害となって表れている。

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特に国連がドゥテルテ政権による違法薬物関与容疑者を殺害する『超法規的殺人』に対して調査すると声明が出てから、一週間後に多発し、6月15日~17日の3日間で人権活動家が4人殺害された。

 
殺害された4人だが、15日にルソン島南部ソルソゴン州内においてフィリピンを代表する人権NGO所属の活動家2人がバイクに乗った正体不明の男達から銃撃され死亡。

 
被害に遭ったNGOによると、射殺された2人は以前から軍と警察、正体不明の人物から監視をされ、事件発生前にはナンバープレートを外した黒い車に尾行されていて、計画的殺害であると見ている。

 
16日にはミンダナオ島中央部ブキドノン州で農民運動の指導者であった人物が自宅近くでバイクに乗った3人組によって銃撃され死亡したが、3人組は民兵との証言もあり、農民運動を敵視する地元関係当局の差し金ではないかと見られている。

 
17日にはルソン島南部で政治活動団体の活動家がバイクを運転中に、接近してきた白い車から銃撃をされ死亡。

 
このように後を絶たない人権活動家への殺害は、ドゥテルテ政権発足の2016年から3年間で今回の4人を含めて208人に上り、ドゥテルテ政権の『邪魔者は消せ』体質は明らかと批判されている。

 
また、違法薬物関与者殺害では先頃警察の発表があり、政権発足後約6600人とされるが、実際はその3~4倍の容疑者が問答無用、裁判にかけずに殺害していると見られている。

 
フィリピンで超法規殺人が横行していると懸念を抱く国連だが、国連による調査申し入れは何度もあったが、ドゥテルテは『内政干渉』の理由で調査を拒否。

 
また、オランダ・ハーグの国際刑事裁判所(ICC)が超法規殺人に関しフィリピンに対して予備調査を始めると、フィリピンはこれに反発して、2019年3月にICCを正式に脱退する暴挙に出ている。

 
しかし、ICC側は『加盟時の案件に関しては調査可能』として、同機関は調査を進めようとしており、フィリピンと対立をしている。

 
こういったドゥテルテの動きに対して『この隠蔽体質はODAで摺り寄る日本の安倍政権と同じ』との国内外で批判は高まっているが、フィリピン当局は『悪意のあるフェイクニュース』と、アメリカのトランプが得意とする言質を繰り返し反論している。

 
こういった中、戒厳令が続いているミンダナオ島ダヴァオ市で、日本の経済団体が主催する会議が行われ、大統領の長女である市長からダヴァオ市を戒厳令から外す発言が出て日本側関係者からも賛同の声が出た。

 
 
これは投資を呼び込むための方便であるが、フィリピンの現状に目をつぶりそれに呼応する日本側関係者の『経済優先鬼畜』ぶりは批判の的となっている。
 
ソース: http://www.ph-inside.com/news/board.php?board=news01&command=body&no=482&

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