台湾の電子部品大手・鴻海 米国での液晶パネル工場の建設計画を継続へ
電子部品世界最大手の台湾企業フォックスコン・テクノロジー(鴻海、ホンハイ)は2月2日、米国で液晶パネル工場を建設する計画を継続することを発表した。同社は雇用方針の変化などにより計画凍結の可能性が報じられていたが、トランプ大統領と同社・郭台銘会長との会談の後、軌道を修正した。
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ロイター通信1月30付によれば、鴻海は工場労働者よりも技術者・研究者の雇用に注力する方針があり、米ウィスコンシンにおける液晶ディスプレイ(LCD)パネル工場建設計画の見送りを示唆した。
しかし翌2月1日までに郭会長はトランプ大統領と会談。会長は2月2日に台湾市内で開かれた全社忘年会で、米国のLCDパネル製造の拠点工場計画を継続することを明らかにした。
郭会長は、ワシントンでのトランプ大統領との面会写真をスクリーンに掲げ、大統領は米国中西部におけるLCD開発研究や製造を含む自動運転や航空宇宙技術への継続的な投資を強く望んでいるとした。
トランプ大統領との会談の様子をスクリーンに映す、鴻海の郭会長(HSU TSUN-HSU/AFP/Getty Images)
台湾の自由時報によると、郭会長はトランプ大統領に対して次のように述べたという。「大統領就任以来、ウィスコンシン州の失業率は2.6%低下しました。このため鴻海は技術職を見つけることが出来ないので、育てる必要があります」
これに対して、トランプ大統領は鴻海へ可能な限りの協力を約束。同社が訓練する技術者のほか、多くの米退役軍人は雇用できると述べ、退役年齢は平均28歳だと強調した。大統領はツイッターで「会談の後、素晴らしいニュースを得た!」と書いた。
2017年、鴻海はウィスコンシンLCDパネル工場に100億ドルを投じて、1万3,000人の工場労働の雇用を創出することを約束していた。2018年6月には起工式を開き、郭会長やトランプ大統領はシャベルを手にして式典に臨んだ。米国中西部経済の活況の要として、高い期待がかかっていた。
ウィスコンシン州議会は世界最大の電子機器製造業である鴻海を誘致するため、15年間で最大28億5,000万ドル相当の税控除を用意した。計画凍結が報じられると、州議会議長ロビン・ボス(Robin Vos)議員と同州選出スコット・フィッツジラルド(Scott L. Fitzgerald)上院議員は1月30日に共同声明を発表し、インセンティブは工場計画が履行されることで執行となるとした。
(編集・佐渡道世)
ソース:https://www.epochtimes.jp/2019/02/39940.html
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