2018年6月22日

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W杯ロシア大会「中国企業がスポンサー企業の約半分」を占める結果に

W杯ロシア大会「中国企業がスポンサー企業の約半分」を占める結果に

「一瞬、中超(中国サッカー・スーパーリーグ)の試合をみているのかと思った」15日に開幕した2018FIFAワールドカップ(W杯)・ロシア大会を観戦した中国人サポーターたちの率直な感想であろう。

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今回のロシア大会では、中国企業7社が公式スポンサーとなった。8年前の南アフリカ大会と4年前のブラジル大会では中国英利(太陽光パネル発電企業)1社だけだった。
 
一方、15日から始まった各試合では、マクドナルドやコカ・コーラなどに並んで、サッカーコートを囲む中国企業「万達」「蒙牛」「帝牌」などの広告が目立つ。
 
W杯スポンサー契約は3種類ある。まず、FIFAのパートナー契約を結ぶ企業だ。コカ・コーラやVISA、アディダスなどの常連企業に今回、中国不動産大手の「万達集団」が加わった。
  
そして、W杯大会のみのスポンサー契約には、中国家電大手の「海信(ハイセンス)」、食品会社の「蒙牛」、スマートフォンメーカーの「VIVO」が参入。
  
また、アジアリージョナル(地域)サポーター企業となったは、バイクメーカーの「雅迪集団」、VR技術企業「指点芸境」と紳士服「帝牌」の3社だ。
 
中国企業は、ロシア大会のスポンサー企業の約半分を占めた。
 
予選敗退したサッカー中国代表の代わりに、中国企業がロシア大会で注目を浴びたことに、中国国営新華社通信(15日)は、「2018年サッカーワールドカップに、中国は出ている」と強調した。また、ロシア大会で中国企業による広告支出が8億3500万ドル(約919億円)と米企業の約2倍で、各国企業の中で最大額となった。
 
中国国内メディアによると、海信とVIVOが、今大会のスポンサー契約を結ぶのにそれぞれ1億ドル(約110億円)を投入した。蒙牛は5000万ドル(約55億円)の契約費を支払った。
 
新華社通信は「中国企業は、サッカーW杯の新たな『金主』(主な出資者)になった」と自画自賛している。
 
 
中国人サッカーファンも殺到
 
独メディア・ドイチェベレによると、国際サッカー連盟(FIFA)の統計では、ロシア大会の観戦チケットを購入した中国人は4万人以上だ。人数として世界各国で9番目に多いという。
 
中国旅行大手の携程(シートリップ)が、このほど発表した『2018サッカーワールドカップロシア旅行消費報告』によると、ロシア大会期間中、約10万人の中国人が、観戦と観光でロシアを訪れる。
 
前回のブラジルより、ロシアが距離的に近いことが最大の要因だという。
  
中国国内では、サッカーは、バスケットボールに次ぐ人気のスポーツだ。各テレビ局では、スペインやドイツ、イタリアなど各国のプロサッカー・リーグを放送している。アルゼンチンのメッシ選手や、ポルトガルのロナウド選手、ブラジルのネイマール選手などは中国でも高い人気を博している。
 
ロシア大会では、中国人ファンは、主にブラジル代表や、アルゼンチン代表、ドイツ代表を応援している。
 
ドイチェベレによると、今大会でドイツ代表を応援する中国人ファンが最も多い。13日、ロシア入りしたドイツ代表は、取材に詰めかけた中国メディアの多さに驚いたという。
 
サッカー界の一大イベントに中国企業と国民が大いに燃えていることに、中国国営中央テレビ(CCTV)のサッカー解説者は、「サッカー中国代表を除いて、みんなロシア大会に行っている」と感慨深げに発言した。
 
 
サッカー大国へ
 
ロシア大会に出場できなかった中国代表について、今月7日時点のFIFA世界ランキングでは、75位となっている。日本は61位。
 
サッカー中国代表はこれまでワールドカップに無縁だった。唯一出場を果たしたのは、2002年日韓世界大会だった。当時、グループリーグでの3試合は全敗となった。
 
大のサッカーファンとして知られる中国の習近平国家主席は数年前、「中国をサッカー大国に」と提案した。その後、中国のプロ・サッカー・クラブでは外国籍の有名選手の移籍を増やしたほか、中国企業による海外有名サッカー・クラブの買収の動きが加速した。
 
ドイチェベレによると、中国当局は2030年、または2034年のFIFA世界大会の開催を計画しているという。
  
(翻訳編集・張哲)
 
ソース:http://www.epochtimes.jp/2018/06/34185.html

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