トルコ中銀が大幅利上げ、金融政策の手法を簡素化
トルコ中央銀行は28日、来月1日から金融政策の枠組みを変更すると発表した。主要政策金利を後期流動性貸出金利から7日物レポ金利に戻し、現行の8%から16.5%へ大幅に引き上げる。
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これをはさんで翌日物貸出金利(上限金利)と翌日物借入金利(下限金利)を上下1.5%の幅で設定する。中銀の発表に好感し、為替市場は同日、通貨リラが反発。対ユーロで3%高となり、先週の下げ幅を取り戻した。
リラは年初以来、下落が続いており、対ユーロ・米ドルともに2割以上値を下げている。特に、強硬な利上げ反対を論じるエルドアン大統領が15日、来月の議会・大統領選挙で勝利した場合は金融政策への介入を強める方針を打ち出した後には、対ユーロの下落率が25%に達した。このため中銀は23日、緊急利上げを実施したが、その効果は一時的なものにとどまった。
このような状況を受けて、中銀は今回、抜本的な措置として金融政策の簡素化と大幅利上げに踏み切った。後期流動性貸出制度は、金融機関が資金不足などの問題を回避するための最終的手段として設けられた例外的な制度で、その金利は昨年1月から主要政策金利に採用された。エルドアン大統領などの圧力で利上げが難しくなるなか、通常とは異なる措置で実質的な金融引き締めを実施しようという中銀の苦肉の策とみられていた。
ただ、このような対応は、市場参加者にとって不透明な状況を生み出し、中銀への不信感が膨らむ結果となった。今回の措置で7日物レポ金利を改めて主要政策金利に採用し、上限・下限金利の幅を確定したことで、金融政策の方向が分かりやすくなるのは確かだ。大幅利上げの実施も加わり、市場関係者は正しい方向への第一歩と評価している。
しかし、これがリラの安定につながるかどうかについては、選挙が間近なこともあり、予想が難しい。
ソース:http://fbc.de/ost/ost34622/
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