カンボジア縫製業協会の要人が語る「カンボジア・アパレル業界の最新事情」【後編】
アパレル・履物産業は、カンボジア経済において依然重要な役割を担い続けており、その輸出額は全体の70%以上を占める。しかし賃金の上昇、低い労働生産性、アジア各国との競争激化など国内外の課題に直面し、ますます大きな圧力に晒されている。
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カンボジア縫製業協会(GMAC)の役員を務めるJohn Cha氏は、こうした課題に取り組むためには、すべてのステークホルダーからの強いコミットメントと、業界の競争力強化に向けた明確な行動計画が必要と指摘した。彼は、クメールタイムズ紙のMay Kunmakara記者と対談し、アパレル業界の過去、現在、そして未来について語った。
【前編はコチラ】
KT:今後の選挙について何かご懸念はありますか?
Cha氏:国民選挙は、どの国にとっても常に神経質な時期となります。幸いにもカンボジアは、1990年代の混沌とした政治環境から抜け出すことができました。 2013年の選挙を見ても、私は今後の選挙についても比較的平穏に進められると信じています。
KT:競争力を維持するためにステークホルダーが重視すべき分野は何ですか?
Cha氏:まず労働生産性が賃金のインフレに追いつく必要があります。そのために我々は、労働者の能力向上のための投資をさらに行い、省エネルギーを実現しながら生産性や品質を改善させる高性能の機械に投資することを工場に奨励する必要があります。こうした機械は、プロセスの標準化と効率化に役立ちます。現在多くのブランドから、いわゆる「スマート・マシン」が発売されています。政府はそのような設備投資に対してインセンティブを与えるよう検討していく必要があります。我々はまた、非製造プロセスの費用対効果が改善することを望んでいます。特に物流や行政手続きについては、一層の改善が求められます。
KT:アパレル業界における最低賃金の継続的な上昇について、どのように感じていますか?
Cha氏:衣料品や履物は、競争力のある賃金水準に大きく依存している産業です。しかしこれだけがバイヤーによる意思決定の材料ではなく、もしそうであれば彼らはサハラ砂漠以南のアフリカに注文を集中させるということになります。意思決定の鍵となるのは、各国による付加価値の提案です。つまり我々は、最低賃金の引き上げが漸進的かつ無理のないものであることが重要だと考えているのです。
KT:政府は現在、国の経済をアパレル輸出の一極集中から多様化させることに熱心です。このことに関し、どのようにお考えですか?
Cha氏:衣料品や履物産業は輸出総額の70%を占め、70万人以上を雇用しています。国が多様化を推進する必要性は明らかです。それでも衣料品・履物といった伝統的な産業は、成長ペースは鈍化するかもしれませんが、今後も成長し続けることになるでしょう。
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_3361.html
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