ベトナムのアパレル産業においての米国投資家の重要性とは
ベトナムでは近年、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)による将来性を見越し、米国からアパレル産業に対する多額の投資が行われてきており、その内の1つに米国Huntsmanグループ傘下の染料・化学薬品サプライヤー、Huntsman Textile Effects社がある。
Huntsman社の倉庫は南部ドンナイ省のLong Binh工場団地に位置し、2015年の開業からわずか6ヶ月でフル操業となる25万トンを取り扱っている。
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Huntsman Textile Effects社のPaul G. Hulme社長は、この倉庫では取引先企業のデリバリー時間短縮をサポートすることを使命としており、TPPがいよいよ発効を迎える中で国内市場の需要増に対応するよう、さらなる拡張も可能であると述べた。
また2016年1月には、米国Avery Dennisonグループ傘下のAvery Dennison RBIS社が総投資額3000万米ドルを投じ、ロンアン省のメコンデルタに位置するLong Hau工業団地に工場を始動させた。
Avery Dennisonグループによると、このハイテク工場ではUniqlo、North Face、Nike、Adidasなど、ベトナム国内における有名ブランドに対し、ラベルプリントサービスを提供する予定としている。Avery Dennision RBIS社のDeon Stander社長は、この投資プロジェクトが繊維・衣料品業界の発展だけでなく、国内市場全体に貢献することを目指している、と述べた。
TPPは、ロンアン省の工場発展を後押ししたように、2020年までにベトナム繊維・衣料品生産全体を上昇させる原動力となるであろう。2015年7月、Avery Dennision RBIS社はロンアン省の工場を建設する一方で、ホーチミン市のビンタン区に物流センターも設立した。
ベトナム綿・紡績協会(VCOSA)のNguyen Son会長は、近年の成長著しいアパレル部門の副資材の需要増について取り上げた。
染料、化学薬品やラベルなどのアパレル部門における副資材の年間輸入額は何十億米ドルにも達し、それに対する投資プロジェクトはアパレル部門の発展を後押しすることになる、と述べた。
米国商工会議所(AmCham)は、2020年までにベトナムは対米国輸出で約514億米ドルも稼ぎ出し、そのうちアパレル部門が152億米ドルを占める、と見込んでいる。さらに2025年までで200億米ドルを見積もっている。
ベトナム繊維協会(VITAS)によると2015年末の時点で、繊維分野は外国直接投資により20億米ドルを投じられた。それでも投資家らには、繊維・アパレル製品の副資材や皮革・履物分野において、まだまだ投資余地が残されている。
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