シンガポール発電企業が軒並み赤字 再生エネルギー奨励政策の影響
発電業者が経営に苦しんでいる。業界全体で発電能力が過剰になっており、設備稼働率と電力料金の低下に直面しているためで、2016年度決算では7社中、6社が赤字だった。
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唯一黒字だったのはマレーシア系YTLパワーセラヤだが、純利益は2,530万Sドル(約20億5,420万円)と13年との比較で89%減少した。業界全体では3億5,710万Sドル(約289億9,430万円)の赤字だった。
業界の発電容量は計1万3,350メガワット。しかし需要はピーク時で7,000メガワット。設備過剰の結果、平均卸売料金も2011年の1メガワット時215Sドル(約1万7,456円)に対し2016年は63Sドル(約5,115円)と過去最低まで下落した。
HSマークイットのチョン・ジシン副取締役によると、12年頃、液化天然ガス(LNG)ターミナルの開設に際し政府は発電燃料としてのLNGの消費を促すため、権利確定契約を発電会社に提示した。LNGを燃料とする発電能力の増強の見返りに、一定価格での電力の買い取りを保証したもので、独立系コンサルタントのマーティン・バンデルルグト氏によると、この時に増えた3,000メガワットが今、不要になっている。
電力消費が政府の思惑どおりに増加しなかったこと、再生可能エネルギーの利用奨励で、太陽光発電の利用が高まったことも、火力発電業者にはマイナスだった。
権利確定契約も順次廃止されており、業界を代表し複数社がエネルギー市場監督庁(EMA)に現状を訴える文書を送付した。
ソース:http://www.asiax.biz/news/46317/
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シンガポールのビジネス情報サイト【AsiaX】
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