日東電工、アメリカで新型バイオ医薬品の開発に挑む
日東電工が米カルフォルニア州に新型のバイオ医薬品を開発する新会社を設けたと1月25日付の日本経済新聞が報じた。
肝硬変などの原因となる遺伝子の動きを抑え、副作用が少ないとされる「核酸医薬品」の研究や臨床試験を担う。
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米国の研究機関などと連携し、2018年度の製品化を目指す。サンディエゴ市に100%子会社「Nittoバイオファーム」を設立し、4月に事業を始める。同州の研究拠点から約40人が移って開発に従事するという。日東電工が生物由来の物質を使ったバイオ医薬品の事業会社を設立するのは初めてのこと。
核酸医薬品は第一三共など製薬大手も開発を進めている新型バイオ医薬品で、日東電工は世界で約600万人の患者がいるとみられる肝硬変の進行を抑える治療薬の開発を目指す。
既に15年11月に米食品医薬品局(FDA)から優先審査品目に認められたほか、日本では15年5月に北海道大学に開発拠点を設け、患者への臨床試験も始めた。
核酸医薬品は体内で分解されやすいが、同社は薬品をカプセルで包み、細胞に届くと薬剤を放出する技術を採用した。
日東電工の医療関連事業の15年3月期の売上高は408億円と連結売上高の5%を占める。事業会社設立を強みに医療事業を強化し、光学フィルムに次ぐ柱に育てる。
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