2016年1月22日

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日本製紙、紙おむつで「ふたりっ子制作」を開始した中国に参入

日本製紙、紙おむつで「ふたりっ子制作」を開始した中国に参入

日本製紙が中国で子供用の紙おむつ市場に参入すると1月22日付の日本経済新聞が報じた。現地企業へのOEM(相手先ブランドによる生産)供給に向けて数社と交渉に入った。2017年4月にも販売を始める見通し。

17年までにヘルスケア事業の売上高を年200億円に倍増させる。

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パッドを生産できる新棟を建設する。17年4月までに複数の品目を生産できるラインを稼働させるという。紙おむつで換算した生産能力は年1億枚弱とみられる。工場周辺の用地を新たに取得し、物流機能も増強する。総投資額は50億円を見込む。
 
この進出の背景には日本国内の少子化問題がある。現在の子供用紙おむつ市場は、海外勢やユニ・チャームなどの国内日用品大手、製紙各社が入り乱れて競争が激しい。一方、中国ではベビー用品に対する「安心・安全」志向が高まっている。消費者は品質の高い、日本製を含む外資ブランドへの関心を高めている。売れ筋は花王の「メリーズ」やユニ・チャームの「マミーポコ」、米プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)の「パンパース」などだ。
 
後発の日本製紙はより成長が期待できる中国市場に照準を定める。技術力に裏打ちされた日本製という強みを活かし、販路を持つ現地企業にOEM供給することで有望な市場を切り開くという。
 
中国ではこれまで1組の夫婦は原則として1人の子どもしか持てない「ひとりっ子政策」を行ってきた。しかし15年12月に正式に廃止が決まった。新たに始まった「ふたりっ子政策」では子どもを2人まで持つことが認められる。中国では第2子を出産する可能性のある夫婦が約9千万組、50年までに働き手の人口が3000万人増える有望市場とみられている。
 
既に参入している日用品、製紙大手も中国のおむつ市場で勢力拡大を急いでいる。王子ホールディングスは名古屋工場で子ども用紙おむつ生産ラインを増設中。16年3月に稼働する。主に中国向けに輸出し、18年度までに紙おむつで300億円の増収を目指す。
 
花王は今後2〜3年で年300億円程度を投じ、国内外で供給する紙おむつ「メリーズ」を中心に増産する計画だ。17年注の稼働を目指して酒田工場や、栃木工場に新棟をつくるほか愛媛工場でも増産を検討する。海外工場も活用する考えで、中国・合肥の工場などでも増産を検討する。
 
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