2017年11月27日

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ベトナム:皮革・履物産業がEU向けの輸出を拡大

ベトナム:皮革・履物産業がEU向けの輸出を拡大

ベトナムの皮革・履物製品の輸出業者はEU・ベトナム自由貿易協定の原産地規則を遵守し、EUの貿易障壁とアンチ・ダンピング措置に対抗する準備をしなければならないと、17日、ホーチミン市で開かれたセミナーで講演者は語った。

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この講習会は2019年のEV-FTA施行時に輸出業者がメリットを享受できるよう、商工省と欧州貿易政策・投資支援プロジェクト(EU-MUTRAP)が開催した。
ベトナム皮革・履物・ハンドバッグ協会(Lefaso)の副会長兼総書記のPhan Thi Thanh Xuan氏によると、EV-FTAにより関税率が引き下がり、その他の貿易障壁も撤廃されるため、輸出量は増加する見込みであるという。
 
しかしながらベトナムの皮革・履物製品メーカーや輸出業者は同時に、困難にも立ち向かわなければならない。EUの要件を満たすには、ベトナムの事業は技術と生産過程を改善し品質の高さを確保しなければならないのである。
 
国内の皮革・履物メーカーのほとんどが外国資本であるため、地域主体の企業は市場シェアを増やすために競争力を高めなければならなくなる。
EV-FTAを最大限に活用するためには、輸出業者はEV-FTAの原産地規則を遵守しなければならないと商工省輸出・輸入局原産地課のVuong Duc Anh次長は説明した。
 
「EV-FTAの原産地規則を守らなければ、輸出業者は関税率0%のメリットを享受することはできません。」とAnh氏はViet Nam Newsに対して語った。EU-MUTRAPの専門家であるSanggeeta Khorana教授によると、EUの貿易障壁とアンチ・ダンピング措置の対象となったベトナム企業は、補助金を受けていないことを証明しなければならないという。
 
欧州委員会の貿易総局は、情報不十分と判断した場合、アンチ・ダンピング調査をいつでも開始し公式調査を行うことができる。ベトナム皮革・履物製品の今年9ヶ月の輸出額は131億米ドルとなり、昨年同時期と比較して11.4%増加した。Lefasoによると、ベトナムは昨年、中国・インドに続く世界第3位の履物製品生産国であった。
 
EV-FTAは2019年に施行され、アセアンの最もダイナミックな生産拠点であるベトナムを、世界最大規模の市場であるEUに結びつける。EUのGDPは18兆米ドルを超え、世界の総GDPの22%を占めるほか、人口も5億人を超える。EV-FTA協定が施行されれば、EUはベトナム製品に課せられたタリフラインの85.6%の輸入関税を免除する。7年後には、ベトナム製品のEU関税の99%が撤廃する。
 
協定施行後7年間、ベトナムの織物、履物、魚介製品(ツナ缶とフィッシュボールを除く)には輸入関税が課せられない。昨年末時点で、ベトナムの皮革・履物製品のEUに対する輸出は50億米ドル近くに到達しており、EUはアメリカに次ぐ、ベトナムにとって第二の皮革・履物製品輸入者であった。
 
これは、EUのベトナムに対する一般特恵関税制度(GSP)が施行され、13-14%だった関税が3-4%に引き下げられてから2年間経過した結果である。ここ数年、自由貿易協定の交渉と導入に関してベトナムは最も活動的な国の一つになっている。EUはベトナムにとって2番目に大きなの輸出市場であるが、ベトナムはEUにとって11番目に大きな輸入相手国である。ベトナムにはおよそ900のヨーロッパ企業が投資を行なっており、ヨーロッパのビジネスコミュニティとしては東南アジア最大となっている。
 
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_3139.html

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