ベトナム進出企業は必ず知っておきたい「労働法」まとめ
現在のベトナム労働法は2013年5月から施行されている。現時点でも改正の議論があり2017年もしくは2018年に改正施行される見通し。
日本の労働法と比較した場合の特徴は社会主義国であることを反映して、労働者保護の規定を多く設けている点が大きな特徴になる。ベトナム人の従業員がベトナム労働保を理解しているかは個人差があるが、知らない人も多い。特徴的な6つのポイントをお伝えする。
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1:雇用契約書と就業規則
ベトナムでは雇用主と労働者の間で雇用契約書の締結は必要になる。ベトナム人・日本人社員を雇用する場合は、もちろん準備する必要がある。親会社からの出向者で現地法人の社長も雇用契約書は締結している。なお、就業規則の作成は、10人以上の労働者を雇用する場合に義務付けられている。
2:雇用契約期間
ベトナムでは以下3種類になる。
①12か月以内の契約(季節労働または特定業務に係る期間の定めのある契約)
②12か月以上36カ月以内の契約(期間の定めのある契約)
③期間の定めのない契約
※期間の定めのある雇用契約は、2回まで(更新は1回まで)しか結ぶことができない。
2回目の更新はすなわち「期間の定めのない契約」になる。
3:労働時間
労働時間については1日8時間 1週間48時間となり、日本の1週間40時間よりは長めにはなっている。
製造業などは週休制の日曜日だけ祝日の工場も多いが、徐々に隔週2日制や、オフィス勤務は完全週休2日制(土・日)が増加している。
4:解雇
ベトナムでは① 使用者の一方的な雇用契約の解除、② 整理解雇、③ 懲戒解雇、の3通りがある。
どの解雇権を行使しようとしても手続き業務が煩雑になる。原則は契約終了以外の解雇は難しいため話し合いを行い、双方合意による退職(通常の退職)があくまでも原則にはなる。※試用期間中(最長60日)の解雇は可能。
5:割増賃金(残業代)
日本と比較して残業代の比率が高いのが特徴。
a) 通常勤務日の時間外労働の場合は、少なくとも150%とする。
b) 週休日の時間外労働の場合は、少なくとも200%とする。
c) 祝日または有給休暇の時間外労働の場合は、少なくとも300%とする。
6:ベトナム労働法の適用範囲
ベトナム人労働者はもちろん、日本人の現地採用者はベトナム労働法が適用される。
日本採用のベトナム現地法人への出向している駐在員の場合は「労働契約」の範囲はベトナム労働法の適用外になる場合もある。
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