2017年9月5日

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ドイツが【完全自動運転】の法整備へ着手。実行計画を閣議決定、国際標準確立も

ドイツが【完全自動運転】の法整備へ着手。実行計画を閣議決定、国際標準確立も

自動運転の分野でドイツは一歩、先んじているもようだ。

加速・操舵・制動を基本的にシステムに委ねることができるレベル3の自動運転車に関する世界初の法律を6月に施行したのに続き、政府は完全自動運転車の走行に必要な法律の整備に着手。メーカーは同分野の特許で他国企業を圧倒している。

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ドイツ政府は23日の閣議で、自動運転の実現に向けた実行計画を了承した。交通相の諮問機関である倫理委員会の答申を踏まえたもので、「人間保護の優先」などの原則に基づいて今後、法整備や国際標準の確立に取り組んでいく。
 
自動運転車ではこれまで運転手が担ってきた責任をシステムが引き受けることになるため、倫理や法律上の新たな問題が浮上する。倫理委はこうした問題に対応するための法規制の大枠を6月の答申で提言した。
 
具体的には◇自動運転のアルゴリズムは事故が避けられない場合、物や動物でなく人間の保護を優先するとともに、被害者となる可能性のある人を老人か子供か、男性か女性かなどといった基準で区別することなく全員を平等に認識する◇走行データの記録を義務づけ、事故の責任が運転者とシステムのどちらにあるのかを明確化できるようにする◇運転者は運転をシステムに任せるかどうかを自ら決定しなければならない――との原則を打ち出した。
 
政府はこれらの原則を踏まえて道路交通法を改正し、自動運転車が公道を走行できるようにする。また、走行データの収集と個人情報の保護のバランスを配慮し、情報の自己決定権が侵害されないようにする。さらに、自動運転システムが国外でも利用できるようにするためにシステムの国際標準化を目指す。
 
  
自動運転の特許、独のシェア50%以上に
 
独財界系シンクタンクIWドイツ経済研究所は28日、自動運転分野の特許に占めるドイツ企業の割合が50%を超えることを明らかにした。IWは「ドイツ企業は自動運転車をめぐる競争で有利な立場に立っている」と指摘するとともに、同分野の特許件数が近年、世界的に急増していることも強調。現状にあぐらをかくことなく技術開発に取り組むよう独企業に促した。
  
IWは世界知的所有権機関(WIPO)の特許データベース「PATENTSCOPE」を利用して世界の完成車メーカー、サプライヤー、電機企業、IT企業合わせて60社強の特許を調べた。共同出願した特許は重複を除いて計算している。
 
それによると、これら企業が2010年1月から今年7月までに取得した自動運転分野の特許は計5,839件で、ドイツ企業の割合は52%に上った。サプライヤーに限ると独企業の割合は76%と極めて高く、完成車メーカーでも同47%に上る。
 
特許全体に占める完成車メーカーの割合は50%強で、これにサプライヤーが約30%で続く。IT企業は7%で、その大部分は米グーグルが占める。
 
同分野の特許が最も多い企業はサプライヤー大手の独ボッシュで、958件に上る。2位はアウディ、3位はコンチネンタルとトップ3をドイツ企業が独占。VWは343件で8位にとどまったものの、子会社アウディと合わせると859件に上る。
 
トップテン入りしたドイツ企業は6社で、これに米社が3社(フォード、GM、グーグル)で続いた。日本企業ではトヨタが6位に付けている。
 
ソース:http://fbc.de/sc/sc40232/
  
>>あわせて読みたい 『ドイツ、自動運転のアルゴリズム規則枠組みを答申、人間保護優先を明確化』
 

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