輸入ガラス製品の安値で、オーストラリア国内リサイクルに滞貨
ABC放送の時事番組「Four Corners」は、輸入ガラス製品が安いため、国内の再生ガラスが売れなくなっており、ガラス再生業者の倉庫には10万トンを超える粉砕された原料ガラスが山積みになっていると報道した。また、一部はそのまま普通ゴミと一緒に塵芥埋立地に送られており、リサイクル産業に対する信頼が崩れるとの懸念も出されている。
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オーストラリア国内では、ワイン、ビール、食品のガラス瓶など総量にして136万トンのガラス瓶が消費されている。人口の多いNSW州では再生に回されるガラス瓶の量が年間46万トンにもなる。しかし、ガラスを再生しても買い手がないため、原料ガラスの滞貨は増える一方で、環境保護庁(EPA)では原料ガラスの滞貨を禁止しているが実情に添わない規則になっている。
そのため、ポリートレード社というリサイクリング企業が、社会一般にこのような規制が失敗していることを知らせるため、実情を明らかにしている。同社のネーサン・ウング・マネージャは、「どうしていいのか途方に暮れている。ガラスは入ってくる一方で行き場がない。ガラスを再生するより輸入する方が安くて再生ガラスの市場が成り立たなくなっているのだからどうしようもない。NSW州EPAも問題があることを認識している。
さらに問題を複雑にしているのは、リサイクリング企業は地方自治体と長期契約を結んでおり10年契約と言うことも珍しくない。しかも、現在は原料価格が低迷している。何十万トンもの再生原料ガラスが無価値になって山積みされている。
関係者は、政府が抜本的な対策を打ち出さない限り、リサイクル産業は破綻を来すことになると危惧している。
ソース:http://nichigopress.jp/ausnews/news/147881/
(参照)Recycling companies stockpiling thousands of tonnes of glass as cheap imports leave market in crisis
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