2015年11月26日

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【外国人の視点】美食家フランス人と日本人との味覚の違い5つ

【外国人の視点】美食家フランス人と日本人との味覚の違い5つ

フランスでも大人気の日本食。最近ではフランス人も普通に夕食で寿司を食べ、ラーメン屋に行列し、白ワイン片手に餃子を食べるなど、日本食もかなりフランス社会に行き渡るようになりました。実は、フランス人が好む日本食の味には共通点があり、日本人の感覚とは少し違うんです。さらにフランス人の味の好みから日本人との味覚の違いを知ることもできます。そこで今回はフランス在住6年目で、パリの日本食レストランで働いていた経験もある筆者が「フランス人が好む日本食の味の特徴」を5つご紹介します。

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【1】食感が超重要!

 
フランス人は食感が良いものを好みます。カリカリ、パリパリ、ふわふわ、さくさく…というように、擬音語で表せるような食感の良い食べ物が大好きです。フランスのパティスリーでも、ケーキやデザートには必ずと言っていいほどカリカリしたナッツやキャラメリゼが飾りとして使われています。これはカリカリのバゲットを毎日食べ、食感にこだわるフランス人の味覚を反映したものです。
 

【2】照り焼きソース

 
フランス人には照り焼きソースがかかった料理を出しておけば、まず間違いないでしょう。鶏肉の照り焼きや魚の照り焼き、焼き鳥、うなぎの蒲焼など、甘辛いソースが大好きです。この甘辛ソースを白ご飯の上にかけて食べるのがフランス人流ご飯の食べ方。最近では普通のスーパーでも「ご飯にかける用の甘辛いしょうゆ」が販売されているほどです。
 

【3】わかりやすい味

 
照り焼きソースはなぜフランスで人気があるのでしょうか?それは、「はっきりしたわかりやすい味」というのが理由の一つだと思います。
 
パリでは今ラーメンが人気で、オペラ周辺の日本人街は食事時になると行列ができるくらいです。フランス人が好むパリのラーメンの味の特徴は「濃い味」。日本ではあっさり醤油味や塩味のラーメンがありますが、フランスのラーメンはどれもこってりとパンチのある味付けのものばかりです。筆者にとっては濃すぎて食べれない某人気ラーメン店のラーメンを、フランス人たちは実に美味しそうに食べるので驚きです。
 

【4】じゃがいも料理と揚げ物に間違いなし

 
フランス人は何といってもじゃがいもが大好き。牛肉ステーキとフライドポテトの「ステークフリット」はフランスの国民食であり、小さな頃からじゃがいもを食べる習慣がありました。日本食のじゃがいも料理である肉じゃがやポテトサラダはフランス人にも好評です(しかし、フランス人にとってのじゃがいもは「主食」なので注意)。
 
また、日本食の揚げ物も評価が高いです。鶏のから揚げや天ぷら、コロッケなどを食べさせて嫌がられることはまずないでしょう。じゃがいもが好きなフランス人なので、それを揚げたコロッケはまさに「最強料理」。しかし、コロッケを出したら「ご飯はいらない」と言われてしまうかもしれません。
 

【5】食べにくいものは食べたくない

 
小さな頃から魚の骨を取り除いて食べてきた日本人とは違い、フランス人は魚の骨が大嫌いです。ちょっとでも骨が入っていると食べないという人もいるほどで、一般的に食べにくくて面倒な料理を好みません。
 
フランス人はざるそばを食べるときも、いちいちめんつゆにつけるのが面倒だと感じる人も多く、つゆをそばにぶっかけて食べる人もいます。ちらし寿司は魚を一切れずつ小皿の醤油につけて食べるのではなく、上から醤油をダーッとかけて食べます。
 
単に食べ方を知らないという場合もありますが、フランス料理自体に「食べるのに手間のかかる料理」というのが少ないので、パクッと口に入れられる食べやすい料理を好むようです。
 

まとめ

 
もちろんこれらはあくまで傾向なので、全てのフランス人に当てはまるというわけではありません。しかし、日本人が脂っこい料理やクリームをたくさん使った胃に重い料理を好まないのと同じように、フランス人にも共通した「味の好み」があります。国によって好む味の傾向が違うというのは、その国の食文化を反映しているようで面白いです。
 
まぁ、美食家と言われるフランス人が本当に美食家なのかといえば、怪しいですけどね…。
 
photo by Andreas Nilsson on flickr

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