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フランス同時多発テロから5日、依然として日本企業にのしかかる影響

フランス同時多発テロから5日、依然として日本企業にのしかかる影響

13日にフランス・パリで起きた同時多発テロは、旅行業や日系企業の現地店舗、またはフランスへの出張の自粛など日本の企業へのダメージも大きい。テロ発生から5日が経った現在も未だに影響を受けている。

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【旅行業界の対応】

発生当時、ツアーの中止や返金措置を取っていた旅行業界ではなおもテロの影響を懸念する動きが強い。近畿日本ツーリストや阪急交通社はフランスへの旅行を計画している客に対して、別の国へと旅行先の変更を提案している。また、ある旅行会社は新婚旅行の行き先をパリからハワイへと変えてもらったという。
 

【深刻さが伺える航空業界】

また、最も大きな影響を受けているのは航空業界ともいえる。全日本空輸や日本航空では旅行中止の動きの強まりから、パリ路線の搭乗率が低下している。全日本空輸はパリ路線を羽田航空から1日1往復で運行しているが、この時期の通常搭乗率の平均80%からテロ後には50%前後へと大きく低下した。危険を考えた旅行・出張の中止などからキャンセルが相次いだことが要因といえる。この数字は採算ラインとされる70%を大きく下回る。日本航空のパリ路線もまた、通常平均85%の搭乗率が65%前後へと落ち込んだ。ANAホールディングス株への売りも急増。日本航空は終値で1%安となり、一時は209円高かった日経平均株価は18円高で取引を終えた。

17日にはアメリカからパリに向かうエールフランス2機が緊急着陸し、ダイヤにも影響がでた。爆発物を仕掛けたという脅迫電話があったとされる。

【通常営業へと戻す日本企業】

徐々に通常の活動を取り戻し始めている企業も多い。
パリ市内の「ユニクロ」2店舗を休業していたファーストリテイリングは、警備を増強したうえで16日に同市内の全店舗を通常営業に戻した。日産自動車は、14日から中止していたパリへの出張を18日に再開したという。トヨタ自動車のベルギーとの国境に近い工場では通常通りの稼働をしている。
 
また、フランスのボージョレで収穫されたぶどうで作った新酒の赤ワイン「ボージョレ・ヌーボー」が本日解禁された。その解禁を祝うイベントでは、例年は愛好家たちによりクラッカーやくす玉で盛大に祝われていたのだが、今年はテロを受け自粛ムードでの進行、平和を祈っての乾杯となった。
 
photo by Emax-photo on flickr

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