欧州委員会がユーロ圏の17年予想成長率を1.7%に上方修正
欧州委員会は11日発表した春季の経済予測で、ユーロ圏の2017年の域内総生産(GDP)実質伸び率を1.7%とし、前回(2月)の1.6%から0.1ポイント上方修正した。前年の1.8%をわずかに下回るものの、世界経済の復調に支えられ、緩やかな景気回復が続くと見込んでいる。
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18年の予想成長率は前回と同水準の1.8%。EU28カ国の予想成長率は17年、18年とも16年と同じ1.9%で、それぞれ前回から0.1ポイント引き上げた。
主要国の17年の予想成長率はドイツが1.6%、フランスが1.4%、英国が1.8%、イタリアが0.9%、スペインが2.8%。ドイツとフランス、イタリアは前回から据え置いた。スペインは0.5ポイント、英国は0.3ポイントの上方修正となった。債務危機が続くギリシャに関しては、金融支援をめぐる情勢が不透明なことから、0.6ポイント引き下げ、2.1%とした。
欧州委は米国、中国など世界経済が上向いていることから、ユーロ圏の景気回復を下支えすると期待している。モスコビシ委員(経済・財務・税制担当)は、ポピュリズム(大衆迎合主義)の台頭など景気の先行きをめぐる不透明が和らいでいることにも歓迎の意を表した。ただ、欧州委は声明で、景気の下振れリスクは2月の時点と比べて平衡状態にあるとしながらも、米トランプ政権の経済政策、英国とEUの離脱交渉、EUの銀行の健全性といった不安材料があり、「景気の先行きを取り巻く不透明感は依然として高い」と指摘した。
欧州委は雇用について、景気の回復に伴って改善が進むと見ており、17年のユーロ圏の失業率は16年の10%を大きく下回る9.4%に縮小すると予想。インフレ率に関しては、16年の0.2%から1.6%まで拡大するとの見通しを示した。
ソース:http://fbc.de/eur/eur4155/
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