米GM、オペル売却で、仏の自動車大手PSAと協議
米自動車大手のゼネラルモーターズ(GM)は14日、欧州子会社オペル/ボクソールの売却の可能性も含めた交渉を仏自動車大手のPSAグループと進めていると発表した。
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独経済紙『ハンデルスブラット』によると、両社の協議は2016年春ごろから行われており、かなり進んだ段階にあるもようだ。PSAとの売却交渉が突然、明るみになり、独オペルでは大きな動揺が広がっている。GMのメアリー・バーラ社長は15日、GMのダン・アマン監査役会長とともにドイツのリュッセルスハイムにあるオペル本社を訪問した。オペル経営陣との協議内容は不明だが、バーラ社長は従業員に宛てた書簡の中で、重要な業務に集中するよう理解を呼びかけている。
『ハンデルスブラット』紙によると、GMはすでに米法律事務所クリアリー・ゴットリーブ・スティーン・アンド・ハミルトンに契約の詳細の作成を依頼しているとの情報もある。独オペルでは、カールトーマス・ノイマン社長も含め、PSAとの交渉については知らされていなかったもようだ。オペルの従業員の間では、PSAへの統合後の人員削減や工場閉鎖などへの不安が高まっている。
一方、PSA側では、オペル買収について仏政府の支持を得ているもよう。PSAのカルロス・タバレス社長は独政府に対し、アンゲラ・メルケル首相との会談の機会を打診しているという。
GMは欧州に約3万8,000人の従業員を抱えている。うち、ドイツは約1万9,000人を占めており、本社リュッセルスハイムには約1万5,000人が勤務している。オペルは1929年からGMの傘下にあるが、1999年から18年に渡り赤字が続いている。
また、英国が欧州連合(EU)からの離脱を決めたことも、欧州事業の採算を悪化させる一因となる。GMは昨年秋に、英国のEU離脱により、同国にある2工場では約4億ドルの特別費用が発生すると試算した。ポンド安により、英国工場の生産コストが上昇するリスクもある。
『ハンデルスブラット』紙によると、オペル売却には、投資銀行に勤務した経歴を持つダン・アマン監査役会長の意向が大きく関与しているもようだ。同会長は、市場シェアよりも利益を重視する方針であるという。
GMは近年、欧州事業の見直しを断行しており、2013年末にはシボレーブランドを欧州市場から撤退させ、オペルも2015年末までにロシア市場から撤退させている。
PSAによるオペル買収については、両社のモデルのセグメントが似ているため、プラットフォームの共通化による相乗効果があるほか、管理部門や研究開発でのコスト削減効果も期待できるとの見方がある。
ソース:http://fbc.de/auto/ai15071/
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