ベトナム、トランプ・ショック後も繊維産業に投資は進む
Vietnam Television (VTV)が報じたところによると、持続可能な開発に向けた原料確保のために、多くの繊維・縫製企業が繊維工業団地に投資を行っているという。
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環太平洋戦略的連携協定(TPP)によってもたらされるビジネスチャンスをつかむべく、多くの繊維・縫製企業が過去2年間で繊維工業団地の建設に着手している。一例として、10企業が南部のビンズン省の工業団地に何億米ドルもの投資を行った。
しかしながら、アメリカ次期大統領ドナルド・トランプ氏は、アメリカはTPPを脱退する予定ではあるものの、長期間にわたる開発戦略のために工業団地への投資は続ける予定であると発言している。
エスケル・ベトナムはベトナムで10年間操業しており、原材料は主に中国から輸入している。2015年、エスケル・ベトナムは一部TPPのビジネスチャンスをつかむべく、ビンズンの繊維工場に投資を行った。第一段階の工場の施工は完了しており、年内には運用を開始する予定である。
アメリカがTPPを離脱するかもしれないという状況の中、エスケル・ベトナムは第二・第三段階の工場への投資プランを注意深く検討しなければならない。しかしながら、エスケル・ベトナムのNguyen Van Luong副部長は、投資に関する決定はTPPだけではなく、ベトナムにおける企業の長期開発プランに基づくものであると語った。
TPPをきっかけに、同社ではアパレル製品の生産に向けた繊維産業に対する投資が増えたという。繊維産業に対する投資は、長期的には衣料品の生産過程をベトナム国内で完結させ、現在の原材料輸入への依存を回避できるようになるとVTVは報じている。
一方Hung Yen縫製総公社のNguyen Xuan Duong会長は、TPPが実施されれば地元の繊維縫製企業にアメリカへの輸出チャンスをもたらすだろうが、TPPが実施されなければアメリカへの輸出は効果的ではなくなると語った。
次期大統領ドナルド・トランプ氏は大統領選期間中、当選後アメリカは中国製品に対する関税を45%に引き上げると主張していた。そのため、中国に投資していた衣料メーカーは、中国から輸入する製品に課せられる高い関税を回避するために、ベトナムを含むその他諸国に事業の移転を検討するかもしれないとDuong氏が語ったとDien dan Doanh nghiep誌は報じている。
D
uong氏によると、ベトナムの繊維・縫製輸出業は来年多くの困難とチャンスに面するという。Hung Yen縫製総公社は、輸出向けの衣料生産の契約を2017年3月・4月まで結んでいる。
テト(旧正月)の祝日以降2017年10月まで、安定した輸出生産のためにHung Yen縫製総公社がより多くの輸出注文を受けるとDuong氏は見込んでいる。統計局によると、ベトナムは今年11か月間で前年比4.5%増となる215億米ドルの輸出額に到達したという。ベトナムは今年、繊維・縫製の合計輸出額が290億米ドル前後になると見込んでいる。
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_2666.html
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