このため、先に急逝したアキノ前大統領は性教育の充実、避妊具の配布など総合的な人口抑制策を手掛けたが、頑迷なカトリック教会の動きもあって進まず、現政権は全く人口問題には関心を持たない状態になっている。
現今のコロナ禍で、多くの国は出生数が更に減少する傾向を見せているが、フィリピンは反対に貧困層を中心にベビィ・ブーム状態となっていて、貧困の連鎖は留まる様子はない。
これは、カトリックの教義のために中絶は許されないという見方もあるが、表にされていないだけで、闇で中絶をする数は相当数あり、隠れた社会問題にもなっている。
子どもを多く持つ傾向は昔からあって、社会保障制度が貧弱なために、親はたくさん産んで育ったこどもに将来は面倒を見てもらうという考えが底流にある。
フィリピンの人口数は5年ごとに行われる国勢調査で確定されるが、前回行われた国勢調査では2015年8月1日現在、1億98万1437人と発表され、1億人超えが初めて確認された。
国勢調査は人口と住宅に関してフィリピン統計庁(Philippine Statistics Authority)が実施し、今回は2020年9月に行われその基準は2020年5月1日としてある。
その結果だが、人口は1億903万5343人となり、この5年弱で800万人以上増えたことが分かり、人口爆発状況は変わっていない。
ソース:http://www.ph-inside.com/news/board.php?board=news02&config=&command=body&no=418