フィリピン:ダヴァオ市など 他の地方各地で新型コロナ感染拡大
フィリピンの新型コロナ累計感染者数は6月20日現在、135万9千人余となり、1日当たり5000~7000人前後の感染者が発生する高止まり状態となっている。
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これまではマニラ首都圏と首都圏近隣州が多発地域であったが、現在は地方の中核都市に拡大し、長期防疫体制の綻びが目立っている。
これを人口10万人当たり1日の新規感染者数で見ると、最も悪かったのはセブ島隣のネグロス島東ネグロス州の州都ドゥマゲティ市の47.80人であった。
同じネグロス島西ネグロス州の州都バコロッド市は23.35人で、他の都市並みに発生率は高く、同島全体が新型コロナに晒されていることが分かる。
一方、強力な防疫体制の続いていたマニラ首都圏の6月19日の新規感染者数は847人であったが、人口10万人当たりでは1日平均6.51人とかなり低い数字となっている。
しかし、これはマニラ首都圏の人口が1300万人と分母が大きいためで、同規模の人口を持つ東京と比べても新規感染者数が多いことには変わりない。
このような状況の中、政府はマニラ首都圏と近隣州に出していた防疫体制を一段下げる措置に踏み切ったが、専門家からは東京がオリンピックを強行開催するのと同じギャンブルに等しいと指摘されている。
また、ミンダナオ島内の大きな都市で感染が拡大していて、ドゥテルテ大統領の地元であるダヴァオ市では、6月13日から19日までの一週間での新規感染者数は1日平均252人を記録した。
これは地方の主要都市では最多となり、前週の発生数は171人であり42%の増加、10万人当たりで15.09人とマニラ首都圏の3倍近い数字となった。
このためダヴァオ市はマニラ首都圏より一段強い防疫体制を取っているが感染拡大を防ぐ手はこまねき、次期大統領選に出馬し、父親の後釜に座ろうと目論んでいる世襲市長の手腕に疑問符が投げかけられている。
この他、人口10万人当たりの新規感染者数の多い都市は山の観光地として著名なルソン島バギオ市が17.66人、ミンダナオ島北部ブトゥアン市17.54人、同島北部のカガヤン・デ・オロ市13.92人、同島南西部のゼネラル・サントス市9.15人、同島西端のサンボアンガ市7.43人とミンダナオ島の中核都市で感染が拡大しているのが分かる。
この他、ヴィサヤ地域に入るパナイ島主要都市のイロイロ市が27.29人と同地域で突出していて、同地域の中心のセブ市は6.06人とマニラ首都圏を下回っているが、やはり分母が大きいためであり、発生者の多いことは変わらない。
【写真はダヴァオ市のナイト・マーケット】
ソース:http://www.ph-inside.com/news/board.php?board=news01&config=&command=body&no=527
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