債務額が膨らんだ理由として財務省は、政府のコロナ用対策費とワクチン購入費が増え、それを調達するために財務省証券と国際金融市場向けの外貨建て国債を大量に発行したためと説明している。
この借入のために政府債務は前年の4月と比べると、この1年で27.8%も増大している。
政府債務の内訳だが国内債務が7兆8000億ペソで債務全体の71.1%を占め、対外債務が3兆2000億ペソの28.9%となっている。
この割合は昨年末の12月と比較すると、4ヶ月間で国内債務は16.7%増の1兆1200億ペソ、対外債務は2.5%増の786億1000万ペソと、国内債務が大幅に増えている。
膨張し続ける債務も4月には前月3月と比べると、政府保証付き債務総額が4347億ペソ、微小ながら0.2%減少し、為替市場で対ドルのペソ・レートが弱くなる観測から、政府債務の負担が軽減されるとの見方もある。
財政専門家によると国内総生産(GDP)に対して政府債務は60%が許容上限とされ、その基準を当てはめるとフィリピンは60%ラインに届かず、まだ借り入れが出来ると見ている。
実際、フィリピンの経済閣僚は今年1年間でコロナ対策とドゥテルテの遺産になる大規模プロジェクトを進めるために更に3兆ペソを借り入れる考えがあり、これが実現すると政府債務はGDP比57%まで上昇する。
日本もそうだが政府債務は結局は国民の負担になり、コロナ対策に便乗して借金を増やすことには批判も強いが、借金を返すのは先の政権、世代という考えから、借金体質を改善するにはどこの国も難しくなっている。
ソース:http://www.ph-inside.com/news/board.php?board=news01&config=&command=body&no=525