フィリピン:進まぬ 新型コロナのワクチン接種
4月13日現在、新型コロナ累計感染者数88万人、一日当たりの感染者が連日1万人を超えるフィリピンだが、切り札とされているワクチン接種も計画通りに進んでいないのが明らかになっている。
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フィリピンでは現在、中国製とイギリス製のワクチンを接種事業に投入しているが、政府発表によると4月10日までに113万余回分の接種を終えたとなっている。
接種が始まったのは3月1日からであり、100万回分を超えるのに6週間ほどかかり、欧米諸国などと比べてかなり接種ペースが遅いことが明らかになっている。
この接種のスピードの遅さは日本も同じ状況だが、世界保健機構(WHO)によると、ワクチン供給段階で富裕国が先を争って入手しているためで、富裕国と低所得国の格差が如実に表れている。
WHOはこれまでに7億回分のワクチンが供給されているが、富裕国がその87%以上を入手し、低所得国ではわずか0.2%しか確保出来ていないという。
これは、富裕国では4人に1人がワクチン接種をしているのに対して、低所得国では500人に1人しか接種出来ていない勘定になり、この波にフィリピンも飲み込まれてしまっている。
現在イスラエルが接種率で世界一を誇るが、同国は金に飽かせて数倍もの値段でワクチンを買い漁ったと批判されているが、元々自国第一の面の厚い国だから意に介していない。
こういった中、中国製ワクチン50万回分が4月11日に到着し、4月中に150万回分、5月には200万回分が到着する予定という。
また、6月に450万回分、7月に300万回分の中国製ワクチンが到着する予定となっていて、当面は中国製ワクチンに頼らざる得ない状況となっている。
政府主導のワクチン事業とは別に企業や地方自治体が政府と共同で調達契約を結んだイギリスとアメリカ製ワクチンも5月中に1800万回分が到着する予定で、予定通り入荷すればフィリピンにおけるワクチン接種事業は軌道に乗ると見られている。
しかしワクチン製造国で輸出に制限がかけられていることもあり楽観は許さない状況となっている。
また、順調に供給されても、国民の半分に接種し終えるまでに1年以上かかかるなどの試算もあって、ワクチン接種によっての収束はかなり遠い先なのではないかとの悲観的な見方も出ている。
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