それによると『貧しい』と答えた人が48%、『貧しさの境界線上』が36%で、併せて84%がコロナに対する防疫措置による経済活動制限、萎縮によって国民の間に貧困感が広がっていることが明らかになった。
昨年12月、コロナが流行する前に同様の調査が行われているが、その時は『貧しい』が54%、『貧しさの境界線上』が23%となっていて、この1年間で『貧しさの境界線上』が13ポイントも増加している。
一方、『貧しくない』と答えたのは今回16%、昨年12月は23%で7ポイント減り、貧困感を押し上げる形になった。
なお、1~4年前は『貧しくない』層に入っていたが、今回『貧しい』と答えた割合は全体の8.2%になり、『貧しい』と回答した内の6分の1を占め『新貧困層』ともいうべき層が明らかにされた。
国内で貧困世帯数は推定で約1200万世帯と見られていて、その内訳は『常に貧困』が860万世帯、『ここ5年間は貧困』が130万世帯となっていて今回明らかになった『新貧困層』は200万世帯と分類されている。
『貧困の質』の中で『食べることに困る』は今回31%、前回35%と良くなった傾向を見せたが『境界上』が47%と前回28%を大きく上回り、『困っていない』前回の37%から22%に減少し、日々の食べ物に困る実態が明らかになった。
地域的な意識について『貧しくない』で減少したのは首都圏を除くルソンが29%から20%へ、ヴィサヤが12%から6%、ミンダナオが11%から3%へと大きく減らしているが、首都圏は42%と前回と同じであった。
『境界線上』については首都圏を除くルソンが24%から39%、ヴィサヤが22%から35%、ミンダナオが25%から45%へと激増している。
一方、首都圏は17%から14%に減少しており、都市と地方の格差も露わになった。
また地域的な『貧しい』では首都圏を除くルソンが47%から42%、ヴィサヤが67%から60%、ミンダナオが64%から54%へと減少傾向を見せているが、これは減少した分が『境界線上』に移行したためで『貧困化』は変わっていないと分析されている。
なお、『貧しくない』で’高い数字を出したマニラ首都圏だが、この項目では41%から45%に増えていて、唯一地域別では増えた地域となっている。
ソース:http://www.ph-inside.com/news/board.php?board=news03&config=&command=body&no=526