同社は1992年に当初は設計会社でセブ市に進出し、1994年にセブ島西海岸のバランバン町に造られた経済特区に造船所を創設。
同社が進出する前の同町はこれといって産業のない寒村の点在する地域であったが、340ヘクタールの敷地を持つ経済特区としてCebu Industrial Park Developers Inc（CIPDI）が生まれ操業してからは人口が倍増の9万人を超えた。
経済特区は340ヘクタールの内、283ヘクタールを占めるが、同社はセブの中堅財閥であるアボイテスと合弁を組み、West Cebu Industrial Park (WCIP)を運営し、このほど新たに30ヘクタールを増設、開発することになった。
これは同経済特区に造船関連企業が11社が進出し、これら企業からの拡張要請が強いためとWCIPは説明している。
現在同地区で従事する労働者は14000人以上で、この拡張計画が実施されると同地区には最大5000人の新しい雇用が生まれると見込んでいて、人口の割に就業先の少ない就職難のフィリピンでは待望されている。
セブの経済特区は東海岸側のマクタン島に集中するが、その反対側の西海岸に拠点を設けた同社の慧眼は称えられるが、セブ市からはセブ島中央のOECD資金で建設された急峻な山脈を越える道があるのみで交通の不便さは否めない。
しかし、西海岸に専用の港を造り、資材をそのまま陸揚げ出来る操業形体から問題はなく、順調に生産を続けていることに自信を示している。
なお、今回の拡張計画ではバス・ターミナルやショッピング・センター、従業員宿舎の建設も計画され、同地区の増々の発展が見込まれるが、同町の『企業城下町』化の弊害を危惧する声もあるが勢いの中では声は小さい。
ソース：http://www.ph-inside.com/news/board.php?board=news02&config=&command=body&no=405