フィリピン:大統領の支持率 過去最高の91%を記録
中国や北朝鮮などの独裁国では政治指導者への支持率は常に100%となるが、そういった国では国民の間に指導者の支持を問うこと事態意味はないし、行われることもない。
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フィリピンはアメリカ型民主主義を標榜するが、過去には20年に渡ったマルコス独裁政権があり、国民の間にはその時代の強権政治を懐かしむ風土は健在で、中世型の一族支配、縁故による社会構造は変わっていない。
そういった風土から生まれたのが現大統領のドゥテルテだが、フィリピンの民間調査機関が9月中旬に成人1200人にインタヴュー形式で行った業績及び信頼度調査で『大いに信頼している』が91%に上がった。
これは前回2019年12月に行った時の83%から8ポイントの上昇で、過去最高の支持率となった。
ドゥテルテが就任した直後の支持率は86%で汚職で追放されたエストラダ、同じく逮捕されたアロヨ、無傷のアキノ(息子)などの過去の大統領より最も高い支持率を集めた。
その後、70%台に落ち込んだが、昨年からは80%台に戻していて、内外から批判の強い『違法薬物関与者抹殺』政策も国内では反対の声は小さく、支持率の高止まりを支えている。
『大いに信頼する』と回答した地域別では、ドゥテルテの地盤であるミンダナオ地方が95%一番高く、セブ方面のヴィサヤ地方が94%、マニラ首都圏が90%、首都圏を除くルソン地方が89%となり北の地域へ行くに連れて低くなる傾向が見られる。
この地域別の支持率を前回調査と比較すると、盤石と思われたミンダナオ地方が3ポイント減少、それに対してマニラ首都圏では12ポイント増、首都圏を除くルソン地方全体も14ポイント増と急上昇している。
これはコロナ禍という非常事態を迎えて、指導者の支持率が一時的に上昇する現象から来るものであり、実情を反映していないとの指摘もある。
この他、公職者の支持率も調査され、野党側のロブレド副大統領が50%と低いが、これはドゥテルテ側の徹底的な『無視作戦』が功を奏しているためといわれている。
上院議長は79%で、これはドゥテルテ陣営に近いためのご祝儀だが、やはりドゥテルテに近い下院議長は67%と低く、議長職の委譲を巡ってのゴタゴタが嫌われたためと見られている。
このように、ドゥテルテのみが高率を記録しているが、この勢いで2022年に行われる大統領選に、ドゥテルテはダヴァオ市長職を世襲した娘を擁立するとの観測が流れていて、そんな馬鹿なと思うことがフィリピンには往々にしてあり目は放せない。
ソース:http://www.ph-inside.com/news/board.php?board=news01&config=&command=body&no=508
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