違反した場合は最大2500万ルピアの罰金や事業許可の取り消しなどの罰則が課されるという。
西ジャカルタ・タマンサリのスーパーマーケット「グランド・ラッキー」では、州知事令の施行に先駆け、約1カ月前から店内ポスターなどでレジ袋が使えなくなることを告知。また、来店者にマイバッグの購入を勧めるなど、準備を進めてきた。このスーパーを週1回程度利用するという専業主婦のマリアさん(42)もマイバッグを購入。「はじめは(マイバッグを持ち歩くのが)面倒に感じたが、もう慣れた。ごみも減るし、いい取り組みだと思う」と話した。
州政府環境局のアンドノ・ワリ局長は今回の措置について、「プラスチックをかしこく使うという国民の意識が呼び起こされることを期待したい」と地元メディアにコメントしている。
州政府がレジ袋禁止に踏み切った背景には、処分場の収容能力の問題もある。州内のごみが運び込まれるバンタルグバン最終処分場(西ジャワ州ブカシ県)では、2019年には1日当たり平均7702トンに達した。同処分場の管理当局によると、現在のペースでごみを受け入れれば、約2年で収容能力が限界に達すると予測されている。だた、レジ袋がプラスチックごみ全体に占める割合は少なく、専門家からは「レジ袋禁止によるごみ削減は限定的」との声も聞かれる。
また、海洋プラスチック問題が世界的に注目されるなか、米サイエンス誌が15年に発表した調査によると、インドネシアは中国に次ぐ世界第2位の海洋プラスチックごみ排出国となった。さらにフィリピン(3位)、ベトナム(4位)、タイ(6位)、マレーシア(8位)と、世界の上位10カ国のうち5カ国を東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国が占め、地域全体をあげた対策が急務となった。
こうした背景もあり、昨年6月に開かれたASEAN首脳会議では、海洋ごみ削減で各国が連携を強化する「バンコク宣言」を採択。タイでは今年2月からスーパーマーケットやコンビニでレジ袋を禁止されていた。(高地伸幸、写真も)
ソース:https://www.jakartashimbun.com/free/detail/52176.html