早速、グランドインドネシア地下一階のスーパー「ランチマーケット」に駆け込み、片っ端から〝大人買い〟。せっかくなので、マンゴーやパパイヤといった「メジャーどころ」ではなく、日本ではあまり見かけないフルーツを選んでみた。その一部をご紹介しよう。
直径20センチはありそうな、緑色のいびつな球体「ジュルック・バリ」。外見からは味の見当もつかないが、スポンジ状の分厚い皮の中から現れたのは、なんとグレープフルーツの様なピンク色の果肉。その一粒一粒からエキスがプチプチはじけ、柑橘類とトロピカルな香りがさわやか。ソフトボールくらいの大きさがあり、食べ応えも十分だ。
リンゴを細長くした様な形の「ジャンブ・アイル」は、梨の様なシャリシャリ食感。輪切りにすると星型になる「スターフルーツ」は、キリっとした酸味で、後味すっきり。どちらも食べ進めるほど果汁があふれ、みずみずしい。
ただ、どちらも薄味だったので、スーパーで隣に陳列されていた専用のソースを使い、インドネシアのフルーツサラダ「ルジャック」を作ってみた。これが〝大当たり〟。軽い食感のフルーツに、ねっとりした甘辛いソースが絡みつき、くせになる。赤いジャンブと黄色いスターフルーツの組み合わせはカラフルで、目でも楽しめる。〝インスタ映え〟を狙うなら、これで決まりだ。
鮮やかな赤い果肉が特徴の「ドラゴンフルーツ」は、ほんのり甘くてジューシー。縦半分に切り、スプーンで果肉すくいながら食べれば皿を用意する必要もない。洗い物も少なく済むので、忙しい朝などにちょうどいい。
ヘビの様な革で覆われた「サラック」は、その見た目から記者も敬遠してきた。ところが、おっかなびっくり食べてみると、確かに独特の香りは好き嫌いが分かれそうだが、熟したリンゴの様に甘く、手が止まらなくなった。
赤道直下の国インドネシアは「フルーツ天国」。時期によって種類は異なるが、さまざなフルーツが、1年を通じて栽培されている。今回紹介したのは、そのほんの一部にすぎない。貴重なインドネシアでの生活。読者の皆さまも、店先で見つけた個性的なフルーツたちを、勇気を出して試してみてはいかがだろうか。
ソース:https://www.jakartashimbun.com/free/detail/51794.html