フィリピン:大手テレビ局 免許失効によって放送無期限停止
フィリピンの二大テレビ・ラジオネットワークの一つである『ABS-CBN』会社の事業免許が、5月5日で切れて同会社は午後7時52分のニュース番組を最後に放送が途絶えた。
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日本でいえばフジテレビやテレビ朝日といった民放大手が放送休止になったようなものだが、国内的には新型コロナ・ウィルスに国民の関心が偏っていて、放送休止についての論議は薄まっている。
同社の免許問題はドゥテルテ大統領が2016年の大統領選で、同社がドゥテルテの選挙コマーシャルを流さなかったことから恨みを買ったのが発端とされている。
この問題に関しては同社は陳謝し、ドゥテルテも受け入れているが、同社の大統領批判は強く、このためドゥテルテは放送免許の期限が迫るのを盾に揺さぶりをかけていた。
同社はフィリピンの名門財閥の一つ『ロペス』傘下にあり、放送事業の他に大手英字新聞のインクワイラーを持つ国内最大のメディア事業体であるが、ドゥテルテ批判は強く、インクワイラーを経営する社にも圧力をかけている。
この事態に関して議会は免許を再交付する審議を行っていたが、新型コロナ・ウィルスのために審議は進まず、時間切れを狙ったドゥテルテ側の作戦通りになったと指摘されている。
日本でも放送免許は国の認可制であり、政権に批判的だと免許更新を認めないなどの発言が自民党から出ていて、気が付いた時は国の一方的な広報しか流さない御用メディアばかりとなりかねず、フィリピンを『他山の石』として注視する必要がある。
ソース:http://www.ph-inside.com/news/board.php?board=news01&config=&command=body&no=501
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