インドネシア:入居率、今年が底か ジャカルタ中心部 JLLオフィスビル市況調査
不動産コンサルティングのジョーンズ・ラング・ラサール(JLL)は3日、2019年第4四半期のジャカルタ特別州におけるオフィスビル市況のレポートを発表した。需要を表す「市場吸収量」は前年から堅調に推移した。中心部では近年、入居率が減少してきたが、20年に底を打ち、供給が減速する21年から上昇していくとみている。
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JLLはスマンギ周辺を中心商業地区と定義している。この地区では10年から13年の需要が旺盛だったが、14年に下落。その後の供給と需要がかみ合わない状況が続いていた。入居率が14年の約95%で頭打ちになり、19年までに76%まで下がっていた。
平均賃料も下落傾向にあり、19年第4四半期時点のグレードA(高級クラス)の平均賃料は1平方メートル当たり月約27万ルピアで、前四半期比0・6%減少した。
同地区では2019年通年で商業ビル7棟が竣工。20~21年にも日系などによるビル開発が行われ、供給が続く。特に20年の供給量は近年最高だった17年と同規模と見込まれ、入居率と賃料は最低となる予想だ。
中心商業地区では14~16年に掛けて需要が落ち込み、市場吸収量は5万平方メートル前後を推移した。だが17年から回復し、19年通年で20万平方メートルを超えた。中長期的には供給自体が減速するため、このまま需要が維持されれば、入居率、賃料ともに上昇していくと予想される。
近年は特にIT産業とコワーキングスペースによる需要が旺盛で、回復に貢献してきた。19年第4四半期に締結されたリース契約の半数以上を占めたという。(大野航太郎)
ソース:https://www.jakartashimbun.com/free/detail/50887.html
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