中国のPDFソリューションベンダー、日本向け展開を強化
ペーパーレス化が加速する中、ビジネスの現場でPDFファイルを活用するシーンが増えている。11月12日から14日まで東京都で開催されたガートナージャパンの経営者向けイベント「Gartner IT Symposium/Xpo 2019」に、中国のPDFソリューションベンダー、福建Foxitソフトウェア開発が出展した。
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Foxitソフトウェアは、2001年に福州ソフトウェアパーク内で設立した、電子ドキュメントベースソフトウェアや電子ドキュメントソリューションの専業企業。独自のPDFコア技術を持ち、世界で約200の国や地域で展開している。拠点は、米国、アジア、欧州など20以上に上り、日本法人のFoxitJapanは09年に設立した。
PDFソリューションベンダーといえば、やはりアドビ システムズの存在が大きい。Foxitソフトウェアは、効率のよいPDFエンジンを開発することで、アドビに対抗している。
FoxitJapanの森真一代表取締役は、以前クセロの社長を務めた経験を持ち、PDFソリューションに関するノウハウは豊富。その森代表取締役は、「PDFエンジンの開発には500ページ弱の教科書のような仕様書を読み込み、理解する必要がある。仕様があまりに膨大なため、全てサポートして開発できる企業は少ない」と話す。その少ない企業の一つがFoxitソフトウェアだ。
FoxitソフトウェアのPDFエンジン開発は「効率を重視し、アドビ製品に近いクオリティと、それ以上のパフォーマンス、つまり速さを実現した。この強みを武器に、パッケージ販売の実績は世界2位まで登り詰めた」と説明する。この強力なPDFエンジンを活用し、日本市場に適したソリューションを今後開発、提供していくという。
「日本は特殊な市場だ。例えば、帳簿システムも日本独自のものが使われている。こうした市場ニーズに応えられるよう、グローバルで展開しているソリューションを持ってくるのではなく、日本独自のソリューションを開発していく」と森代表取締役は話す。国内には、東京の営業所のほか九州に開発拠点があり、ここで日本独自のソリューション開発を行っていく。
今後の展開として森代表取締役は、「まず弱みを分析していく」と話す。官公庁・自治体や金融業といった分野では歴史のある企業が強く、なかなかそこに入り込めていないのが実情だ。ハードルの高い業界に入り込むために、パートナー戦略も検討していくという。
日本法人のFoxitJapanは09年の設立以来、着実で堅実な経営を行ってきた。PDFソリューションの展開も堅実に進めていく計画だ。
ソース:https://www.weeklybcn.com/journal/news/detail/20191126_171120.html
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