中国建国70年式典、香港デモで緊張も
[北京 25日 ロイター] – 中国は今年の国慶節の10月1日に建国70年を祝う大規模な軍事パレードを予定している。同国にとって今年最も重要な催しだが、この日は大規模デモで揺れる香港も祝日に当たり、特に緊張をはらんでいる
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中国政府は予行演習のために北京の一部を閉鎖するなど万全の警備を敷いている。建国70年の意味と、式典等の内容についてまとめた。
◎内戦からの再出発
毛沢東は内戦の末に1949年10月1日、天安門広場で中華人民共和国の建国を宣言した。蒋介石率いる国民党側との内戦では数百万人が死亡した。
蒋介石と中華民国の残存勢力は同年12月に台湾に逃れた。
毛沢東はその後、旧ソ連の助けを得て壮大な国家再建計画に乗り出した。中国は西側世界からほぼ孤立し、特に米国は蒋介石との関係を維持して台湾を法的な中国政府と認めた。
中国は70年代後半から着手した改革開放により孤立状態を脱し、今では世界第2位の経済大国となった。
習主席は国の刷新を政権の主題に据えており、中国を尊敬され、富裕な国際社会の一員としたい考えだ。
しかし多くの西側政治家などからは、新疆ウイグル自治区で約100万人のウイグル族を拘束するなど、弾圧で人権を犠牲にする政策だと批判されている。
◎神経質な記念日
中国の記念日はどれも神経質なものであり、共産党が熱心に言説を統制し、批判的な声によって雰囲気が損なわれることを許さない。
今年の国慶節は特に緊張をはらんでいる。10月1日は、大規模デモで揺れる香港も祝日に当たるからだ。
香港でこの日に何が起こるかは分からないが、中国共産党は香港の抗議活動ではなく、北京における整然とした軍事パレードと、踊って祝う市民の映像が世界に流れることを望むだろう。
◎10月1日
この日の目玉は北京中心部の軍事パレード。習主席は閲兵し、演説も行う。
軍は新兵器を誇示するだろう。中国国営メディアによると、核弾頭を複数搭載でき米本土に届くとされる大陸間弾道ミサイル(ICBM)「DF(東風)41」や、超音速ドローン、戦闘機、戦車などが含まれる見通し。
中国は外国首脳を招待していないが、北京駐在大使らは出席の予定。江沢民氏など引退した中国指導者らも演壇で習氏と同席する見通しだ。
一般市民は式典への出席が許されず、北京は封鎖される。共産党は政府への忠誠心や信頼性を調査し、広場で式典を見る聴衆やパレードに文民として出席する人々を選定するだろう。
1日からの1週間は連休となる。これは年2回の「黄金週間」の1つで、国内の観光地や海外に旅行客が押し寄せる。
◎不透明感
大型連休後の数週間、共産党と政府は日程がめじろ押しだ。
10月初旬にはワシントンで米中通商協議が予定される。また同月中に共産党の中央委員会総会が開かれるが、日程は未定。
11月には習主席がブラジルで新興5カ国(BRICS)首脳会議に、チリでアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席する。APECにトランプ米大統領も出席するとすれば、同氏と会う次の機会となりそうだ。トランプ氏は昨年のAPEC首脳会議は欠席した。
中国経済の減速も暗雲を広げており、政府は年末までに追加的な景気対策を打ち出す可能性がある。しかし政府は中国経済の債務がさらに膨張するのを警戒しているため、与信を全開にする措置は予想されていない。
来年1月には台湾で総統選が実施される。
ソース:https://www.epochtimes.jp/p/2019/09/47701.html
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