フィリピン:下院で ドゥテルテ与党の離合集散活発化
フィリピンの政党は伝統ある党派から新興の党派まで数多いが、その多くは政治思想より時の大統領与党として組みして、選挙地盤を含む利権政治の枠から外れないことを信条としている党派と個人が多い。
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そのため、選挙後には大統領与党へ鞍替えするのが普通に行われていて、日本のように民主党から自民党へ移って批判を浴びる国とは違い、選挙民も許容するフィリピン政治の年中行事となっている。
2019年5月に行われた中間選挙ではドゥテルテを支持する政党が大勝したが、その中でドゥテルテ与党の核であり、総議席数300の内82議席を獲得し最大与党となったPDP-ラバンから離脱して他の党派に移る議員が続出している。
PDP -ラバンは元大統領アロヨとドゥテルテを擁した党派が合流した党派だが、選挙後の議長選を巡って切り崩しがあり、同党から多数が国家統一党(NUP)に移籍し、同党の議席数は70人となった。
さらに同党から20人程度がNUPに移るととの観測も流れ同党は離党する議員に対して引き止め工作をしているが、減少は避けられない模様。
NUPは下院議長に選ばれたカエタノが率いる党派で、PDP-ラバンの移籍組と併せて、ドゥテルテ親衛隊ともいえるダヴァオの地域政党改革党(HNP)などからも14人が移り、所属議員は57人に膨れ上がった。
HNPには今回の選挙で当選した元ダヴァオ副市長であったドゥテルテの長男も所属していたが、長男もNUPに移ったために、今回の下院議長選に名乗りを上げた長男をドゥテルテが押さなかったための意趣返しではないかとの見方もある。
今回の離合集散騒ぎでも、ドゥテルテ与党内での出来事であり、ドゥテルテの政権運営には支障はないとされているが、絶対多数派であった党派がなくなり百家争鳴のような状況に陥るのではとの懸念も取り沙汰されている。
一方、野党側だが、一時は下院議員全議席数の4割以上を占めた自由党が今回の選挙では全く振るわず、18議席まで落ち込み反ドゥテルテの声は弱い。
ソース:http://www.ph-inside.com/news/board.php?board=news01&command=body&no=484&
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