その中で日本と韓国の間で政治紛争を起こしている『慰安婦』問題は、双方の為政者の抜きがたい偏見のために戦後最悪の関係とまでいわれている。
慰安婦問題に関しては1970年代に『アジ女性基金』(現在は解散)という組織を作って、民間から6億円を集めフィリピン、韓国、台湾の元慰安婦に『償い金』という名称で補償を行った。
フィリピンでは1997年から211人に対して支援、支給を行うが、日本の国としての『謝罪』がないと受け取らない人も出て、現在まで解決に至っていない。
その中で、韓国は『慰安婦像』を製作し、日本の在外公館前に設置したり、理解を示す海外の自治体などが像の設置に動いている。
フィリピンには2017年12月8日、マニラ湾沿いの遊歩道に最初の慰安婦像が設置されたが翌2018年4月に突如台座ごと撤去された。
撤去した理由は公道上ということだが、設置に関しては管轄するマニラ市も許可を出し、国内で碑や像を設置する役割を担う政府機関「国家歴史委員会」も関わっていた。
しかし歴史の事実を認めたくない日本政府は像の設置阻止に動いていて、有力自民党議員を訪比させて、強く撤去を働きかけそれが成功した。
日本政府はドゥテルテ政権が押し進めるインフラ整備事業に多額の借款(ODA)を約束していて、撤去に応じないなら取り止めるとの圧力をかけたとまでいわれている。
撤去された像はフィリピン人製作者の元で保管されていたが、マニラ市にあるバクララン教会内に再設置するプロジェクトが起こり、2019年8月25日に完成した台座の上に設置して除幕式を行うこととなった。
ところが、その像が製作者の元から忽然と消えているのが分かり、除幕式は像なしで行われた。
数百キロの重量がある像が製作者の知らぬ間に盗まれることも妙な話で、経緯を知っていると思われる製作者は『脅迫』を受けているので話したくないとなっている。
このため、日本の紐付きODA資金欲しさのドゥテルテ政権の何物かが『忖度』して、像を盗み出したのではないかと見られ、警察、軍といった組織が関与しているのではとの憶測が流れている。
フィリピンには今回消失した像を含めて慰安婦像は3体造られていて、2体目は首都圏に近いラグナ州サンペドロ市の老人介護施設に設置されたが、2日後に撤去された。
3体目は、著名な観光地で知られるボラカイ島を望む町に設置され、こちらは今も健在。
ソース:http://www.ph-inside.com/news/board.php?board=news01&config=&command=body&no=485