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中国の臓器収奪問題、米政府が公式調査を=米政策提言組織

 
米国の状況に応じて適宜に結成される現在の「危機委員会」は、米国に差し迫る脅威について政策立案者や国民に情報提供する有力な超党派組織。戦略、外交、軍事などの専門家や元政府高官が約50人、加えて上下両院の有力議員たちがメンバーとして活動している。2019年3月、対国家ではソ連対策以来40年ぶりに結成した。委員らは、貿易戦、政治闘争、メディアと一般社会における浸透工作、サイバー攻撃など、中国共産党の脅威について幅広く解説する。
 
8月19日、新唐人テレビの取材に応じた副委員長のフランク・ガフニー(Frank Gaffney)氏は「米政府が、野蛮な臓器収奪問題について、公式に調査を決定する時が来たようだ」と述べた。ガフニー氏は、この理解が委員会で共有されるよう努めていくと述べた。「メンバーは各自、研究を進めるよう促していきたい」
 
6月に英国で開かれた、第三者機関が人道犯罪を検証する「民衆法廷」は、中国における臓器強制収奪が「長らく相当な規模で行われている」「最多の被害者はおそらく法輪功学習者」と最終裁定を下した。
 
ガフニー氏は、米国は中国共産党が犯した人道犯罪に制裁を課すべきだと述べた。「(制裁は)少なくとも米国がやらなければならないことだ。臓器強制収奪に対する研究が進めば、中国政府に対する制裁のもう一つの根拠になるだろう」
 
法輪功は90年代、中国全土に広がった気功修煉法。当局の調べでは1998年までに7000万人が法輪功を修煉していたという。江沢民主席(当時)は、共産党員の人数を上回った法輪功を敵視し弾圧を決定した。以後、現在までの20年間で、多数の法輪功学習者は政権による恣意的な逮捕、拘束、私財を押収、拷問などの迫害を受けてきた。身元が確認できた人だけで、少なくとも4300人の学習者が死亡した。
 
2006年、中国共産党による法輪功学習者の臓器強制収奪、通称「臓器狩り」は、カナダの人権弁護士デービッド・マタス氏と元閣僚のデービッド・キルガ―氏による独立調査で国際社会に公にされた。その後、米国下院、欧州議会、米国共和党全国委員会は、 中国共産党による非人道的な行為として、臓器狩りを非難する決議案を可決した。
 
カナダ、米国、英国などにおける民間の人権組織、医療倫理組織は、「適合するドナーが見つかるまでの待機期間が翌日~数週間後など、他国と比べて異様な短さ」などを根拠に、中国臓器移植業界は、生きた人を臓器バンクにすることによってドナーを確保していると指摘している。
 
2019年6月21日、米国務省は世界信仰の自由に関する最新年次報告書を発表した。同日、ホワイトハウスで記者会見したサム・ブラウンバック米国際宗教自由大使は、中国共産党による臓器強制収奪の報告は「衝撃的だ」と述べた。
 
(大紀元:翻訳編集・佐渡道世)
 
ソース:https://www.epochtimes.jp/p/2019/08/46087.html