ペンス副大統領は、トランプ政権が中国を含む世界中のさまざまな国の宗教信仰者に協力すると強調した。米政府は、中国憲法で規定された信仰の自由を保障するよう中国政府に呼びかけ続けている。
米連邦議会が出資するラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、ペンス副大統領と面会したのは、対華援助創始者の付希秋牧師、人権団体・公民力量の創設者の楊建利氏、世界ウイグル会議副総裁のオマール・カナト(Omar Kanat)氏、法輪功学習者の陳氏。4人は、米トランプ政権の中国人権問題への対応に謝意を述べた。
会議には、米国のサム・ブラウンバック国際宗教自由大使、ワシントンの国際宗教自由円卓会議代表グレッグ・ミッシェル(Greg Mitchell)氏、中国の信仰の自由を支持する米国の専門家も加わった。
公民力量の運営するメディア・議法によると、ペンス副大統領は中国の人権問題、特に宗教の自由の問題を非常に懸念しているという。また、トランプ大統領は多くの公式見解は示していないが、人権問題に関する姿勢は堅固だと語ったと明らかにした。
楊氏によると、中国共産党による人々の自由の侵害は、米国の過去40年間の中国に対する誤った融和政策が一因だと述べた。また、この問題に対応しなければ、米国の道徳的立場が失われるとした。
さらに楊氏は、中国の人権団体は米議会に対して、中国共産党の監視システムに協力する米企業および中国企業に制裁を科すよう求めている、と明かした。
付希秋牧師はペンス副大統領に、中国国内のキリスト教徒が受けた迫害について報告した。また、2018年10月、ペンス副大統領が対中強硬姿勢を明白に示した、ハドソン研究所でのスピーチは、華人社会に大きな反響を呼び、希望をもたらしたと語った。
オマール・カナト氏は、新疆ウイグル自治区の再教育キャンプの状況を報告した。ウイグル族の宗教の自由のため、さらなる行動をとるよう求めた。
陳氏は、中国共産党による法輪功への残忍な迫害は20年にも及び、今日まだ続いていると語った。また、米政府が、良心の囚人を対象とする臓器収奪問題について、直接中国政府に質問するよう望むと述べた。
付牧師は、出席者を代表して、人権侵害に関わったとして新疆ウイグル自治区共産党トップ・陳全国氏ら7人のリストを副大統領に提出し、人権侵害者に制裁を科すグローバル・マグニツキー法を発動するよう要望した。
楊氏によると、ペンス副大統領は、トランプ政権は中国を国際的な貿易システムから排除しようとしておらず、ルール順守できる国際社会の構成員になってもらうよう取り組んでいると述べた。また中国を国際社会の秩序に組み入れることは、中国民間企業と私有財産を保護することに繋がり、多くの中国の人々を救うことになると話したという。
副大統領はさらに、米中貿易関係の行方に関係なく「アメリカ人は信仰のある中国人と永遠にともにいる」と述べた。
7月18日、ペンス副大統領は、米国国務省が主催する第2回宗教自由閣僚会議に出席し、宗教の自由は米国の基礎であり、外交政策の主要課題であると述べた。また、米国は自由と民主主義の価値を共有する国と「国際宗教自由同盟」を設立した。
ソース:https://www.epochtimes.jp/p/2019/08/45652.html