タン氏はリー・シェンロン首相夫人のホー・チン氏が国営投資会社テマセク・ホールディングスの執行役員、後に最高経営責任者(CEO)に登用されたこと、リー・クアンユー初代首相が住んだ住宅をめぐる相続問題を国会で討議したこと、大統領選挙制度の変更を、透明性、説明責任、独立性の欠如の代表例として挙げた。また、ホー・チン氏が執行役員に登用された時、多くの国民が疑問に感じたと指摘。また国会は法、条例を定める場であり、家族の問題を扱うのは間違っていると述べた。
新党の名称は進歩シンガポール党(PSP)。タン・チェンボク氏は26年間、与党・人民行動党(PAP)所属の議員だった。2011年に大統領選に立候補し、政府が後押しするトニー・タン元副首相に迫る票を得た。選挙後、政界を離れたが、国会、政治の動きをみて、良好な統治の基礎がむしばまれていると感じ、また国、国民に奉仕したいという人を糾合するため立ち上がるよう多くの人から励まされ、新党結成を決断したという。
リー首相の弟で、クアンユー氏の遺産である住宅をめぐり首相と争ったリー・シェンヤン氏は新党支持を表明している。
タン氏の発言に対しヘン・スイーキアット副首相は「国民が長年PAPを信頼してきたのは、より良い生活をもたらしてきたからだ」と実績を強調した。