同飛行場は2367mの滑走路を持ち、政府は2019年11月を目標にし、国内便を同空港に振り分けてマニラ空港の混雑解消を計るとしている。
同空港についてはカヴィテ州当局が2019年1月、政府に対して総工費5000億ペソ以上(約1兆円以上)の事業計画書が出されているが、マニラ湾の埋め立てや資金調達を中国の金融機関の借款を予定しているため着工、完成までには相当な期間を要し、最小限の費用で開業を目指している。
これに対して、マニラ空港に乗り入れている航空会社はサングレーポイントへの運航は許容し、近く政府との間で覚書が締結される見込み。
しかしながら、同空港とマニラ中心部を繋ぐ交通は全く考慮されていなくて、当局は空港からフェリーを使えば問題ないとしているが、乗客の利便性は全く考慮されず、政府や航空会社の都合で計画が進められてると批判されている。
マニラ空港を巡っては国内の財閥企業連合による増強、整備計画が提案されているが、限られた空港敷地内に手を加えてもその効果はすぐに消えるとの見方が強い。
また、マニラ空港に代わる第二マニラ国際空港計画が、当局によって計画されていて、大手インフラ企業のサンミゲルが首都圏北方のブラカン州に新空港を造る計画が提案されている。
同事業は総工費7540億ペソ(約1兆4200億円)とフィリピンのインフラ事業としては史上最大規模になるが、一民間企業が公益性の高い空港事業を建設、独占するのはどうかとの疑問が出ている。
そういった懸念をよそに同提案に対して政府も乗り気で同計画に対して対抗入札説明会を行ったが、同社のみしか参加しなかった。
このため、7月末までに他の企業が名乗りを上げない限り、同計画はサンミゲルが自動的に決まる。
一方、ルソン島中部にあるクラーク国際空港の整備計画も進み、フィリピンの空港建設で難点であった鉄道による首都圏への接続も具体的になり、これが完成すれば現在進められている新たな空港計画より乗客の利便性は高いと評価されている。
このようにバラバラに首都圏の空港整備は進められていて、乗客のためなのか企業のためなのか論議を呼んでいる。
ソース:http://www.ph-inside.com/news/board.php?board=news02&config=&command=body&no=383