ハメネイ師は、英仏独がイランの世界貿易へのアクセス回復に向けた取り決めの下での義務を果たしていないと非難。欧州が合意の順守を一つも果たしていない一方、「イランは合意を順守し、それ以上のことも行ってきた」と主張し、核合意の履行停止措置は続くとした。
また7月上旬に英領ジブラルタル沖でイランの大型石油タンカーが拿捕されたことを巡り、「邪悪な英国が海賊行為を犯し、われわれの船を盗んだ。イランはこの邪悪な行為をうやむやにせず、適切な時期と場所で対応する」と警告した。
国際原子力機関(IAEA)は先週、イランがウラン濃縮度を4.5%に高めていると加盟国に伝えた。
イランは核兵器開発の意図はないと主張しており、米国が一方的に離脱した核合意に戻り、核合意で約束された経済的恩恵をイランが受けることができるなら、元の状態に戻すことができるとしている。イランは米国が「経済戦争」を仕掛けていると批判している。
ポンペオ米国務長官は、イランが弾道ミサイルに関する米国との交渉に前向きであること示唆したが、イランはこれを否定している。
ポンペオ氏は、イランのザリフ外相の15日のコメントに反応しているとみられる。
ザリフ氏はニューヨークで米NBCテレビのインタビューに応じ、米国が対イラン制裁を解除すれば、交渉の扉は「大きく開かれる」と強調した。
弾道ミサイルプログラムもそれに含まれるかとの質問に「米国がわれわれのミサイルについて協議したいのであれば、米国はまず、ミサイルも含めあらゆる武器を中東地域に輸出することを止める必要がある」と述べた。
トランプ米大統領は閣議でイラン情勢に関して「どのような状況になるかを見極める。大きな進展があった」と述べた上で、米国はイランを支援したいと表明。「イランに良く接し、協力もする。われわれが出来る方法で支援する。ただ、イランの核兵器保有は容認できない」と述べた。
ソース:https://www.epochtimes.jp/p/2019/07/44944.html