同幹部はツイッターで「英国がイランの石油タンカーを解放しなければ、英国のタンカーを拿捕するのが当局の義務だ」と表明。
「イラン・イスラム共和国は40年の歴史の中で、いかなる戦いでも戦闘行為を先に始めたことはないが、いじめへの対応を躊躇(ちゅうちょ)したことはない」と述べた。
拿捕されたタンカーは30万トン級の「グレース1」。中東から地中海方面に向けアフリカ大陸南端沖を航行した後、スペインの南端に位置するジブラルタル沖で英海兵隊とジブラルタル当局に拿捕された。
トランプ米大統領はホワイトハウスで記者団に対し、「イランは極めて慎重になる必要がある」と述べ、改めてイランに警告した。ただ石油タンカーの拿捕については直接言及しなかった。
ジブラルタル当局は、グレース1の乗組員は積荷の詳細、および最終的な目的地の解明に向け目撃者として事情聴取を受けており、犯罪容疑者として取り扱われていないと説明。グレース1がEUの制裁措置に違反してシリアに原油を輸送していた疑いがあるため、ジブラルタルに14日間とどめる承認を得たことも明らかにした。
ジブラルタル当局の報道官によると、グレース1の船上には拿捕後も調査のために警察官や関税当局者らがとどまっているが、英海兵隊員はすでに撤収している。
法律会社ヒューズ・ハバード・アンド・リード(パリ)の経済制裁専門家、オリビエ・ドーガン氏は、英国はイランに対し核合意から逸脱すれば欧州諸国は対応すると警告を発したと指摘。「タンカーの拿捕は政治的な影響が目的で行われた。英国はイランに対し警告を発している」と述べた。
ソース:https://www.epochtimes.jp/p/2019/07/44564.html