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インドネシア:高速料金、海外送金も 電子決済「リンクアジャ」 国営企業の連携強化

 
国営通信テルコムとテルコムセルが1月に新設、フィンテック会社フィンテック・カルヤ・ヌサンタラが管理・運用する。同社によると、現在のユーザー数は2200万人で、平均取引額は1日当たり10億ルピア。
 
リンクアジャは、テレコムセルとマンディリ、バンク・ラクヤット・インドネシア(BRI)、バンク・ヌガラ・インドネシア(BNI)、バンク・タブンガン・ヌガラ(BTN)の国営銀行3行の電子決済サービスを統合する形で開発された。3行と国営石油ガス・プルタミナがフィンテック・カルヤ・ヌサンタラに出資している。
 
国内の電子決済プラットフォームは、配車サービス大手ゴジェックの「ゴーペイ」とリッポーグループの「オフォ(OVO)」の2強状態にある。地元メディアによると、昨年のゴーペイの取引件数は約20億件、OVOは約10億件で、リンクアジャに統合された4サービスの計約1億300万件と大きく差が開いている。
 
リンクアジャは2社に対し、国営企業との協業による差別化を図る。国営高速道路管理のジャサマルガと協力し、ジャカルタ特別州、ランプン州など20カ所にリンクアジャを使った高速道の料金支払いシステムを設置。専用ステッカーをフロントガラスに貼り付けることで、時速20キロ程度で専用ゲートを通れば自動で料金が銀行口座から引き落とされるシステムの導入などを計画している。
 
また、移住労働者が多いシンガポールでも、国内の口座を使った決済を可能にした。今後政府と協力し、マレーシアや香港、台湾など、対応可能な地域を増やす方針だ。
 
他にもプルタミナのガススタンドでの利用や、国営ガルーダ航空と協力した割引プロモーションを提供している。多業種にわたる国営企業との連携で2社に迫れるか、注目が集まる。(大野航太郎)
 
ソース:https://www.jakartashimbun.com/free/detail/48300.html