アルファ・JWCは、同社を含む複数社から募った出資を活用し、インドネシアを中心としたスタートアップ企業約20社に投資を行う。ファンドの出資総額は非公開だが、同社ではすでに総額5千万ドル及び1億ドルのファンドを別途運用している。
日鉄ソリューションズの現地法人、日鉄ソリューションズ・インドネシアの小林啓社長は、ファンドに含まれる投資先から「有望株」として▽中小企業を対象とした与信プラットフォーム「ファンディング・ソサエティ」▽オンラインの法人向け税金申告プラットフォーム「オンライン・パジャック」▽オンラインの中古車マーケットプレイス「カロ」――などを挙げた。デカコーン企業(企業評価額100億ドル以上の未上場企業)のゴジェックや、ユニコーン企業(同10億ドル以上) のトラベロカ、トコペディア、ブカラパックなどのスタートアップ企業を引き合いに出し、「これらの先行事例に続いてくれれば」と期待を寄せる。
またキャピタルゲイン(売却益)での収入以外にも、 投資先スタートアップ企業のサービスを日鉄ソリューションズ・インドネシアの顧客に紹介したり、本社が持つITのノウハウを技術移転したりするなどしてシナジー(相乗効果)を生み出したい考え。
日鉄ソリューションズ・インドネシアは2014年に中国、シンガポール、タイに続く海外拠点として設立。15年には地場IT企業のサクラ・システム・ソリューションズを子会社化している。小林社長はインドネシアのIT市場について「人口が多く、今後も成長が期待できる」と説明し、本社にとっても大きな存在だと語った。(高地伸幸、写真も)
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