シンガポール:21年6月からトランス脂肪酸を全面禁止、輸入品も対象
シンガポール政府は2021年6月から、合成トランス脂肪酸の原料である部分水素添加油(PHO)の食品利用を全面禁止する。輸入品を含む、小売り前に包装された食品(クッキー、ポテトチップ、即席めんなど)も適用対象だ。
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スーパーマーケットのシェン・ションを訪問した際、アムリン・アミン上級政務次官(保健担当)が発表した。より健全な食事を国民に奨励する計画の一環で、PHOの代替品は多数あるため、PHO禁止が値上がりにつながることはないという。PHOは大豆油、ごま油、菜種油、オリーブオイルなどで代替が可能。
シンガポールでは13年に、食品・飲料製造業者、飲食店に提供される油および小売店で販売される油のトランス脂肪酸の割合を2%以下に抑制する条例を施行している。またトランス脂肪酸、PHO含有食品にはラベル表示を義務付けている。しかし同条例では輸入品を含む、包装済み食品は対象外だった。このため今回の措置で最も影響を受けるのは輸入品だ。
トランス脂肪酸は健康への有益性が認められず、冠動脈性心疾患のリスクを高めることが知られており、米国、カナダ、タイは使用を禁止している。
シェン・ションでは扱っている2,000種の商品のうち、PHO添加商品は推定200種。今後はPHO添加食品の輸入をやめる。
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