未就学児を対象にした、シンガポール幼稚園インパクト・プロジェクトに基づくデータ収集プロジェクトの一環で、研究結果は学術誌の「応用心理言語学」に掲載された。未就学児の言語習得に関する調査は初めて。
調査に当たったチームのスン・ヘ氏によると、作動記憶、非言語的知性、音声音素に対する認識を調べた。幼稚園年少クラスで既に言語習熟度に違いが見られるという。
調査を受けたのは4,5歳の805人で、華人が551人、マレー人が105人、タミル系が149人。親にも、家庭での母語使用の程度、テレビや本など外的刺激について回答してもらった。
ほとんどの家庭で母語より英語を日常的に使用しており、子どもも母語より英語の語彙が豊富だった。スン氏は、家庭環境が個人の認知力より母語習得ではるかに重要であることが分かったと述べた。
子どもは常に英語にさらされているおり、受け入れ量がしきい値を超えていた。しかし母語には十分さらされていなかった。子どもが母語の言語総体を把握するためには家庭で親が母語をもっと使用する必要があるという。