ベトナム:アパレル業者、中国産原料への依存のため、自由貿易協定活かせず
ベトナムは、繊維・アパレル製品の製造に必要な材料のほぼ100%を輸入する必要があり、自由貿易協定(FTA)の優遇関税を最大限に活用できない。
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ベトナムが締結したすべての自由貿易協定(FTA)は、繊維・アパレル製品が優先関税の対象となるためには、原産地の要件を満たさなければならないと規定している。
ベトナムが数年前に承認した自由貿易協定(FTA)の下では、原産地要件は生産段階の最初または二段階目で適用されていた。しかし、新たに署名されたCPTPPの下では、ベトナムは3段階において原産地要件を満たす必要がある。つまり、3段階における作業はCPTPP加盟国で実施されなければならない。
一方で、ベトナム企業は工場用の施設を見つけることができないため、ヤーンフォワード(製品は自国の糸からの加工)の原料製造は困難である。
ベトナム繊維協会(Vitas)のNguyen Thi Tuyet Mai副会長は、2018年半ばにVinh Phuc省が香港のTAL Groupが登録した織物染色プロジェクトを却下した、と述べた。
その後、同グループはThai Nguyen省当局により、工場設立を承認した。しかし、天然資源環境省は廃水が環境に悪影響を及ぼすことを恐れてプロジェクトを却下した。
一方、ベトナム企業は製織工場を経営するの十分な資本を持っていない。
「それゆえに、織物染色業界の発展に関する問題は未解決のままです」とMai氏は語った。ホーチミン市衣料・織物・刺繍・編み物協会のPham Xuan Hong会長によると、90%の生地が中国、台湾、韓国から輸入され、80%の糸がアメリカ、西アフリカ、インドから輸入されているという。
税関総局(GDC)は、2018年にベトナムが239.1億米ドル相当の繊維・アパレルおよび履物原料を輸入し、2017年比で13.9%増加したと報告した。
Vitasは、繊維・アパレル産業は毎年82万トンの原料や付属品を使用していると推定しており、その70%は中国から輸入されている。
ベトナム企業が中国から原料輸入を続ける場合、CPTPPおよびEVFTAの恩恵を享受することはできないだろう。
ベトナム製の原料がないことだけが問題ではない。Hong氏によると、ここ数年、アパレル企業は労働力不足に直面しているという。
ベトナムは現在、生産能力を向上させているバングラデシュ、パキスタン、インドなどの強力なライバルと競争しなければならない。ベトナム企業が生産能力を改善し生産性を高められなければ、敗者になるだろう。
Hong氏によると、ベトナムが競争で最も優位に立つのは、政治経済の安定性であり、これが投資家への安心材料になる。
Vitasは今年、400億米ドル相当の繊維・アパレル製品輸出を期待している。これは2018年の362億米ドルと比較して10.5%の増加である。
2018年には、外資系企業がベトナムの繊維・アパレル製品輸出高の70%を占めた。
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_3870.html
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