米国は最近、2000億ドル規模の中国製品の関税を10%から25%に引き上げ、3000億ドル規模の中国製品にも関税を適用する手続きに入った。中国は報復措置として何千もの米国製品に高い関税をかけると発表している。
加工食品や魚介類を米国に輸出し、中国から原料を輸入しているArgex Saigon Foodstuffs JSCのPhạm Hải Long社長は「労働者(Người Lao Động )」紙に語る。
「[ベトナム]輸出企業は、ベトナムドンの切り下げの恩恵を受けますが、為替レートが大幅に上昇すれば、輸入業者は高い価格を支払わなければならず、需要にも影響が及び、ベトナム企業も影響を受けます。したがって、今重要なことは、政府がそれを過度に激しく変動させないようにすることです」 ベトナムは輸出を含む貿易戦争の激化から利益を得るべき、とホーチミン市ビジネス協会連合のPhạm Ngọc Hưng副会長は主張する。同時に、中国企業や外国企業が投資先を中国からベトナムなど他の市場に切り替える傾向は、ベトナムの多くのセクターに恩恵をもたらすだろう、と指摘した。工業・商業用不動産セクターは、より急速に成長すると予想されており、労働需要は増加し、裾野産業の企業は大手メーカーを顧客にする、という。しかしその難しいところは、これらの利点を実際に活用し、地元企業と外国投資家の間のつながりを強化し、彼らの製品と輸出のためのブランドを構築することにあると、彼は付け加える。
最近、メディアのインタビューに応じたホーチミン手工芸木材工業協会のNguyễn Quốc Khanh会長はこう語る。
「貿易戦争の影響を避けるため、多くの中国企業が投資先をベトナムに移し、木材産業の発展を助けています。ですが、ベトナム企業にとっては、人材や土地の確保から価格まで、多くの分野で中国企業との激しい競争に直面することになるため、この転換は困難を伴うものです。地元企業の多くはまだ若く、経験も浅い。そのためには、ベトナム企業の一層の努力が求められます」
同協会は、人材育成や家具ブランドの海外展開、顧客開拓などを通じ、現地企業の発展支援を目指している。
「ベトナムの家具の対米輸出が増加すれば、関税が高くなるのではないか」 という質問に対し、同会長は「米国はどの国との貿易赤字も大きくしたくないのです。アメリカへの家具の輸出はさらに増えますが、機械や木材の輸入も増えています。現在、ベトナムは米国産広葉樹材のアジア第2位の輸入国です」と答えている。
Hưng氏や多くの企業が、中国企業は半完成品をベトナムに送って完成品とし、ベトナムのラベルで米国に輸出できるのではないかと懸念している。ベトナム企業は警戒を怠らず、これに関与すべきではないが、米国がこれを検知すれば課税する可能性があるため、権限を与えられた機関はこうした活動を注意深く監視すべきだという。外国投資庁によると、今年、中国はベトナムに対する最大の外国投資国であり、187件の案件に13億米ドル、既存の案件に1億1600万米ドルを投資した。
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_3868.html